蜂楽 廻の可愛がり日記。2

"いさぎ" ページ28

「いーさーぎっ 練習しよ♪」

「いいけど、何すんの？1on1？」

「特に考えてなかったけど、ソレしよ！」

「言い出しといて考えてなかったのかよ！」

「にゃはは♪」



なんか妙にサッカー関連のものが整った施設っぽいとこで、
"いさぎ"とサッカーする。

"いさぎ"は俺と同じようにかいぶつを飼ってる。


「へぇ〜、いさぎ やるぅ〜！」

「お前のパスってめちゃくちゃだけど、次何すればいいか教えてくれるような感じがする」

「それは いさぎが俺のアイデアをちゃんとキャッチしてくれてる証拠だね！」



"いさぎ"は、俺がこう動いて欲しいと思ったとおりの動きをして、俺のどんなパスもキャッチしてくれて、いつも俺の想像を超えてくれる。
俺をワクワクさせてくれる、相棒。


誰かとサッカーしててこんな楽しいなんてはじめて。
"いさぎ"には、俺のスタイルが通じる。



「はぁ…、疲れた…！！
やっぱお前のドリブルっていつ見ても変態的」

「えぇー、なにそれ 褒められてる感じしなーい」



サッカーが楽しい。



ここには、足がめちゃくちゃ速い奴、何でもやってのける天才、筋肉オバケ、執着オバケ、面白い奴らがいっぱいいる。
見たことない世界。



「ねぇねぇ、いさぎ！俺とまたサッカーして！」

「わかった！わかったからくっつくな！！暑い！！」





−−−−−−−−−−



「…ん、……いさ、ぎぃ……ん！？」



朝、目が覚めた。


「"いさぎ"って誰…！？」



不思議な夢を見た。
すごく楽しそうな、夢のような夢。

もしもそんな所があって、そんな人がいるなら行ってみたい、会ってみたい、そんな夢を見た。



『……うー…めぐ、うるさいよ…』

「あ、ごめん
てか、A！俺、変な夢見たんだ！」

『……ん〜？』

「俺ね、夢でさ、サッカーで、相棒って呼べる相手と会えたんだ」

『…、』

「夢なのがなんとも言えないけど」

『…いつか、会えるかもしれないね』

「だといいな♪」

『…きっと会えるよ。
だから、今は二度寝しよ…』

「A、ちゃんと聞いてないね！？」




でもその夢に、Aがいなかった。
それだけが、ちょっと気になった。


正夢になってほしいけど、もし正夢になったら、Aとは一緒にいられなくなるってことなのかな？
って、
もしそうだったら、どっちも欲しい俺は、どっちを選ぶんだろう？どっちを選べばいいんだろう？


なんて、起こるかどうかわからないことを考えながら、Aにくっついて、また寝た。

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