蜂楽 廻の可愛がり日記。2

めぐめぐ‪☆にゃんにゃん ページ26

「A！起きて！！大変！！事件事件！！！」

『……えー…？』

「もう！寝坊助さんだなぁ！見て！見て！俺を！！」

『…めぐぅ、朝からうるさいよぉ…』

「もう昼だけど？
…てか、見てってばーー！！」

『…もぅ…なに……え？』

「ね？驚いたでしょ？俺も驚いた！」



音が大きく聞こえて、背中あたりがモゾモゾするしで目が覚めた。
背中のモゾモゾ…と思って背中を触ってみたら、もふっとしたものが手にあたって、それを思っきり引っ張ったらめっちゃくちゃ痛くて、それが猫のしっぽで自分に生えてることに気づいた。
さっきからやたら物音が大きく聞こえるのも、猫の耳が俺から生えてるからってことにも気づいて、猫人間になってしまったことをAに言おうとAを起こした。



『…ねこちゃん』

「そう！猫になった！」

『触らせて』

「いいけど、優しくね？
さっきしっぽを思っきり触ったらめちゃくちゃ痛かったから」

『…そりゃそうだよ。猫ちゃんのしっぽは先端まで骨や筋肉、いろんな神経がつまってるんだもん』

「へぇ〜」

『とくにしっぽの根本にある神経は体の他の部分の機能に関する複数の神経と繋がってるから、ちょっと触れられるだけでも嫌がるの』

「そりゃあんだけ痛いわけだね」

『猫にとってしっぽやヒゲは大事。
ヒゲはものとの距離を測ったり、天気を読んだりするのに必要だし、神経が通ってるから、引っ張ったり切ったりしちゃダメだし、しっぽは踏んだり引っ張ったりすると神経が傷ついて歩行や排泄機能に障害がでるし』

「しっぽ、俺さっき思っきり引っ張った……」

『あらら…。
でも、もし障害がでてもわたしがぜーんぶお世話したげるよ、めぐちゃん』

「それはやめて。切実にやめて。
Aに見られたり面倒みられるのとかもう間に合ってるから！」

『なつかし〜』


Aに猫解説をされながら、耳をいじられる。
普段、耳たぶいじられるよりもくすぐったい。
…猫ってあちこちに神経通ってるっていうのを感じる。


『猫ちゃんの神経は人より敏感。人と同じ力加減で触ってると猫ちゃんからするとかなり痛いの。優しくね』

「あーい」

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