蜂楽 廻の可愛がり日記。2

あなたの色に染められた ページ16

「Aちゃん、髪綺麗よね〜
私ね、もし娘が出来たらやってみたいことあったんだ！」


めぐのママがわたしの髪を触りながら言った。
今日は珍しく、めぐがいなくて、めぐのママがいる。
…まぁ、めぐのママも昼過ぎにはまた出ちゃうけど。


『…何をしてみたかったの？』

「髪を巻いたり、髪を結んであげたり、お化粧したり、ほんと、いろいろ！
私も普段とかはメイクしないけど、でもやっぱりキッチリした場に出るときは礼儀として、ちょっとだけメイクしたりするの。そしたら意外とハマっちゃってさ！」


って、いろんな話を聞きながら、めぐのママに髪を結んでもらった。
めぐのママと話してると、めぐのママがフレンドリーに接してくれるおかげか、お友達みたいな空気が流れる。


『ツインテール、はじめてした…』

「見たことなかったから、してみたかったんだ！
ここから、さらに〜」


めぐのママは楽しそうにアイロン？を持ってきた


「巻いちゃいます！」

『おぉー！』


髪がクルクルになっていく……。
いつものわたしのはちがうみたい……。
なんか不思議。

……なんだろう？なんか、すごく楽しいような恥ずかしいような、不思議な感じ。


「できた！
あとはお化粧だけど、Aちゃんは若いし元々可愛い顔してるから、やりすぎるとケバケバになっちゃうなー」


めぐのママがわたしの顔見ながら、あぁでもないこうでもないって悩んでる。

楽しそう……。


「いや……。そうだね、決めた。」

『ん？』

「お化粧と絵ってね、私の中では結構似てるの。
心のままに、筆や絵の具を使わなきゃ、大事に気持ちは現せない。
お化粧だってそう。自分の顔にはこれが似合う、自分の雰囲気にはこれは合わないとか、そういう目線で決めちゃうとね、自分の大事な気持ちが現れない。
本当はこういう風にしてみたい、こういう風になりたいっていうのが、みんなの中にはあるはずでしょ？
そういう、大事な気持ちをしまったままにするのって勿体ないじゃんって思うんだ」

『そっか。
じゃあ、めぐのママは、どんな風にわたしを仕上げるの？』

「タイトルは、そうだなぁ……
"私から見たAちゃん"、かな。」


めぐのママからみたわたし。

…、考えたことなかったな。
めぐのママに、どんな風に思われてるかなんて…。


『どんな風になるか楽しみ』

「あはっ♪任せて！」

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