こんなヴィランなら ページ6
「服、脱がしていい？」
『……うん。いいよ…』
顔、真っ赤…
そんな可愛い顔、僕以外に見せないでほしい
「……、」
Aちゃんが着ていた服をゆっくり脱がしていく
これはあくまで身体チェックだ。
『……ぁ、』
下着だけの格好になったAちゃんは更に顔を赤くさせた。
バニーガールの制服が王道のバニースーツタイプだからか、チューブトップのブラに紐パンというなんともけしからん下着姿だ
可愛い。可愛いよ、Aちゃん。君はそうやって僕を殺そうとする可愛いヴィランなんだね！！
いいよ、Aちゃんのようなヴィランなら僕が直々に24時間年中無休で監視して更生させてあげるよ！
……じゃなくて！！
『……ぁ、あんまり見られると、はずかしい……』
「…っご、ごめん！！」
…でも、改めて見るとやっぱりAちゃんは小さい。
高校生の頃でさえ30センチの差はあった。
背も、手も、足も、何もかも小さい。
小さくて華奢なのに、意外と出るとこ出てて、白い肌…
それに不釣り合いな生々しい傷や痣…。
タイツやロングスカートで見えなかったけど、脚もだいぶ傷だらけだ
右足の甲にも、大きな痣ができてる。
『…っ』
「あ、痛かった？」
『……、…ちょっとだけ』
下着を脱がしているとき、傷口に手が当たってしまった。
……身体を洗うとき、どうしようかな？
「ねぇ、僕に洗わせて？」
『…え、あ……うん』
「ありがとう」
『……え、』
「ん？」
『……ありがとうなんて…普段言われることないから……』
「…そっか。
Aちゃんはいっぱいサービス出来てえらいね」
僕はめいいっぱいAちゃんを甘やかした。
石鹸が傷口に当たるたびに身体をビクつかせて、そのたびに僕は"えらいね"、"いい子だね"と頭を撫でる。
『……はぁ…はぁ……』
「痛いのによく頑張ったね」
Aちゃんは痛みに耐えることに必死になって、身体を洗い流した頃には疲れ果てていた。
身体を洗い流すと、どれだけ身体中にファンデーションを塗りたくっていたかわかる。
顔も、そりゃ日に日に化粧が濃くなっていくはずだと納得出来てしまうほど、まぶたの痣や切り傷、赤くかぶれた口元、傷だらけだった
傷の種類や肌の荒れ方を見るに、ファンデーションが肌に合ってないうえにストレスで荒れていったんだろう。
「Aちゃん、湯船、浸かろ
温まるし疲れも取れるよ」
『…うん』
疲れ果てたAちゃんを抱いて湯船に浸かった。
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作者名：どやちゃん | 作成日時：2024年2月11日 21時
