キスマーク、ちょうだい？ ページ36
『いずくくん、』
「はぇ！？！？
ど、どどどどどうしたの！？」
Aちゃんに呼ばれて振り向くと、Aちゃんが着てたブラウスを胸元あたりまで脱いでる状態で立ってた。
え！？な、なな何！？
あ、朝からお、お誘い…？！い、いやでももう二人とも着替え終わってるし、き、昨日はバカみたいに盛っちゃってむしろ怒られることを覚悟してたけど！？？！
ていうか、Aちゃん、身体大丈夫かな！？
『…消えちゃったから、つけてもらおうと思って』
「消えちゃ……え"！？」
『…？』
「消えちゃったって、キスマークのこと、だよね？」
『うん。だって、消えたらまたつけてあげるって』
そうだね！！言ったね！！！うん！！！
…まさか、真に受けてたなんて…。
いや、嘘とかそういうので言ったとかじゃなくてその、雰囲気的なその、アレで、まさか真に受けるなんて思わなかったよぉ…！！！
『朝起きたら消えてたから…。
こういうのって、絶対なんでしょ？』
違う、違うよAちゃん。
Aちゃんはきっと何か間違った知識を持っているんだ。
そしてその上で僕のあの言葉を受け取ったんだね
だって僕、絶対なんて言ってない。
『…』
……あ、可愛い。
どうしようかと考えているとき、ちらっとAちゃんの方を見たら、まっすぐな目をしてキスマーク待ってるAちゃんがいて、すごく可愛い。
何か間違ってるAちゃんにどう説明しようかとか考えてたけど、このままずっと間違った認識のままいてもらって毎回キスマークをせがまれるのも全然アリな気がしてきた。
「"してくれないの？"って言ってみて」
『え…？……んー、
…、………してくれないの？』
あ、めちゃくちゃ可愛い…！！
よし、これでいこう。
『…いずくくん？』
「へ！？あ、Aちゃん、よく覚えてたね！」
『いずくくんが言ったことならぜんぶ覚えてるよ』
はぁぁぁ、可愛いぃ……！！
なんで君はこうも可愛いんだ…
「…次からは、"キスマークちょうだい"って言ってね？」
『…わ、わかった』
知らないことに関して、Aちゃんは本当に素直だ。
「じゃあ、言ってみて？」
『……キスマーク、ちょうだい？』
……最高だ！！
「うん！いいよ！！」
僕はAちゃんの可愛い首筋に噛み付いた。
『……っひぅ』
「……、はぁ、っ」
ヤバい。
もっとつけたい。
Aちゃん、照れて真っ赤…。
「……大好きだよ、Aちゃん」
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作者名：どやちゃん | 作成日時：2024年2月11日 21時
