素直な君には ページ24
「え、え！？Aちゃん！？？！」
ぼ、僕をダイブ・トゥー・ヘブンさせたところで何も変わらないと思うけど！？？！
Aちゃんの思いもよらない行動に頭が追いつかない。
「Aちゃん…っ」
『…ぅぅ』
僕でAちゃんを隠すならまだわかるけど、隠せてもないし僕は動けないし、どうすれば…！！
僕はちゃんと本当にバレそうになったときのことも考えてたのに予想外なことしないでくれ、Aちゃん！！！
これじゃ何も出来ないよ！！！
「Aちゃん…！わかった！わかったから！一旦離して！！僕に考えがあるから！大丈夫だから！！」
『やだ…っ！』
ピークに達したのか、僕がテンパって力を弱めてしまったからなのか、正しいことはわからないけど、黒鞭で縛っていたAちゃんの脚は僕の腰周りをがっちりホールドしてきた
『やだ、いずくくんから離れたらこわくて死んじゃうからだめ…っ』
「君ってほんっと…っ！！」
『…だめだよ、どっか行こうとしちゃ…』
「行かないよ！」
『いずくくんともっとくっついてないとこわいからだめ…っ』
そんな、
そんな素直に…っ
多重に離れづらいこと言わないでくれ！！
『…いずくくんっ』
「う…っ
Aちゃん、力抜いて？大丈夫だから」
『やだ、むり、だめ』
とにかく今はいろんな意味でAちゃんを黙らせたほうがいい。
Aちゃんは基本的に何でも、ピークに達すると何をしでかすかわからない。
まずは安心させなきゃ
『…見られちゃう…っ』
こんなことを自分で言うのは、恥ずかしいし、自惚れてるみたいでなんか嫌だけど、Aちゃんは僕にくっついたり、話したり、何でもいいから僕と何かしてると、それだけで安心してる。
その中でもとっておきクラスなのが、
「…」
『…んぅ』
Aちゃんが大好きなキス。
触れるだけの軽いものでもいい。
「…落ち着いた？
大丈夫だよ、僕がいるから」
『…うん』
「僕が何の考えもなくあんな事するわけないだろ？」
『…わかんないよ、いずくくんだもん』
「心外だなぁ…」
『…でも、いずくくんにだったら、何されてもいいよ』
「…っ」
『…ねぇ、バレちゃうから、もっとして…？』
「…いいよ」
一気に素直になるAちゃんの可愛さには一生勝てそうにない。
『いずくくん、だいすきだよ』
「…はぁああ」
僕のため息の理由なんて、知らないだろ？
本当にどうしようもない奴だよ、君は。
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作者名：どやちゃん | 作成日時：2024年2月11日 21時
