DIVE TO HEAVEN ページ23
『…っ、はぁっ…ふぅっ…』
「…絶景。
……、でも、目に毒だな」
Aちゃんを黒鞭で縛って、黒鞭でくすぐると、くすぐったさから逃げようと身を捩ったり声が出るのを我慢してるせいで時折漏れる声が艶かしくて、自分で状況を作っておきながら目のやり場に困る。
傷だらけだった身体もやっと治って、元の綺麗な肌が眩しいや。
身長の割によく育ったAちゃんの胸が僕を挑発するように主張してくるから、僕は挑発に乗ってボタンを外してはだけさせたけど、はだけさせたせいで、Aちゃんの動きと相まって生々しさが増して気を張ってないと呑まれそうになる。
いや、別にAちゃんになら呑まれたっていいんだ。
でも僕は決めたから、まだ呑まれるわけにはいかない。
「…すごいよ、Aちゃん。
Aちゃんはきっとくすぐったさでいっぱいで、自分がどれだけ恥ずかしい格好で恥ずかしい声出してるか気づいてないんだね」
呑まれないようにするには、Aちゃんよりも上でないといけない。
気をしっかり持って、冷静に、なけなしの余裕を行使して、少しでも優位に。
『…っ、いず…くん、』
「ねぇ、デク見たー？」
「見てない！私も探してるの！！」
『…っ！！…だ、誰か来ちゃう…っ』
割と近くから僕を探す誰かの声が聞こえた。
当然、Aちゃんは焦る。
僕もちょっと焦る。
でも僕はかっちゃんみたいにみみっちくないみたいだから、やめることはない。
むしろ、焦り半分、興奮半分。
高校生の頃、慌ててAちゃんとロッカーに逃げ込んでバレないようにしてた事があったけど、その頃は狭い場所で、制服越しでもAちゃんの心拍数がわかるほど密着して、ひたすらオドオドしててAちゃんの方が冷静だったっけ。
そう考えると、今の状況を自分で作ってそれを楽しみつつある僕はだいぶ成長した。
「Aちゃんが騒いだりしなきゃバレないよ」
『…ぇ…っ、』
「僕、Aちゃんのこんな姿、誰にも見せたくないんだ
だから、バレないように頑張ってね」
『…いずくくん…っ』
Aちゃんのその、照れた困った顔、特に好きだ。
「いないのかなー？」
『…っ、いずくくんっ』
「へっ！？」
近く声に焦りが増したAちゃんは、黒鞭で縛られているのに平然と僕に手を伸ばし抱き寄せてきたので、僕ははだけたAちゃんの胸に勢いよくダイブすることになった。
こ、これが峰田君が言ってた、ダイブ・トゥー・ヘブンか…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 118人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：どやちゃん | 作成日時：2024年2月11日 21時
