今日からプロヒーローに飼われます。 (ページ22)

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外でページ22

いずくくんに黒鞭で身動き取れないように縛られた。

…深い意味はなかった。
イタズラとか、そんなつもりもなくて。

『…ぅぅ、
いずくくんだって、黒鞭、そんな風に使っちゃダメなんだよ』

ただ、

「ん？僕はいいんだよ。
ほら、相澤先生がよく僕やかっちゃんがやらかしたとき縛ってたでしょ？それと同じ。
インターン生のAちゃんをプロヒーローの僕が指導する。」

『…ぅ』

ただ、
出来ることが増えたことを、いずくくんに見せようと思っただけ。

いずくくんは、褒めてくれるから、
褒めて欲しかっただけ。

「まぁ、僕の場合、指導という建前のお仕置だけど」

『…っ、何してるの…？？…外だよ、ここ…』

そう言っていずくくんはわたしを縛った状態のまま、いずくくんの身長に合わせて浮かせてヒーロースーツの胸元のリボンをほどいて、ボタンを3つ外してきた。

「うん。でも、僕しか見てないから」

え、そういう問題なの……？
外でそういうことすること自体には何も思わないの……？
いずくくんって、ときどきすごくズレてるよね
そんなとこも大好きだよ

……じゃなくて。

「それに、外じゃなきゃ意味がないんだ」

『…なんで？』

「じゃなきゃ、Aちゃん、恥ずかしがらないでしょ？」

『…えっ？』

「Aちゃんは恥ずかしがりだから、別にどこでやろうと恥ずかしがるけど、家でだと、最近は甘々モード全開であんまり恥ずかしがらなくなっちゃったからさ」

『…そ、んなこと…』

たしかに、最近、家では、もう安心感しかなくて、毎日ずっといずくくんと一緒で、それだけで嬉しくて幸せで、恥ずかしいって気持ちはあるけど、薄れてきてる自覚はある。

「外だと、いつもと違って恥ずかしいでしょ？」

そう耳元で囁かれた。

『…ひっ』

「…ははっ、ザコで可愛い可愛い…」

首も、耳も、脚も、ぴちゃぴちゃ聞こえるようにわざと音を立てて舐めてくる。

あっちもこっちも、弱いのわかっててやってる。

いずくくんは、かつきくんに似てるとこがある。
本気になり過ぎたとき、勝とうとするとき、口が悪くなる。かつきくんにも憧れてるから。
可愛いのは、いずくくんのほう。
でも、これ言っちゃうと、本気で仕返しされそうだから言わない。
別に、いずくくんになら、どうされたっていいけど
本気でそんなことされたら、頭おかしくなる。

「…Aちゃん考え事？余裕だね」

『…あ、』

いずくくんの何かに火をつけてしまった…。