今日からプロヒーローに飼われます。 (ページ3)

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アフターサービス、お願いしますページ3

あれから毎日、あのバーへ通った。
Aちゃんに会うために、Aちゃんと話がしたくて、あとは、まぁ、恥ずかしい話、この歳にもなってまだ料理が得意ではなく外食やコンビニ弁当生活なので晩ご飯を食べに…で、どうせ外食ならAちゃんと一緒がいいな…とか、まぁ目的はいっぱいある。

指名できると知ってからは、ずっとAちゃんだけを指名して、食べ物でも飲み物でも、客が注文すればするほど、その客に付いているバニーガールの収入に直結する完全出来高制で、全品値段を同一させているお店なので、僕の胃が許す限り何でも注文している。

大人になっても相変わらず可愛いAちゃんのバニーガール姿はまさに癒しそのもの。

ただ、再会出来たあの日からずっと、気になってることがある。

『…、』

「ここのお店ってどれもこれも美味しくって想像以上に食べちゃうなぁ」

『…、カツ丼以外をこんないっぱい食べてるとこはじめて見たかも……』

「確かに。学食でもずっとカツ丼だったし、今でもほとんどカツ丼しか食べてないや」

『……、いずくくんは好きなものをずっと食べれるタイプだもんね』

「あはは、時々、味変とかはするけどね」

『………、へぇ、そういうのするようになったんだ』

「最近になって、だけどね。はははっ」

Aちゃんが、何かに怖がっているような感じがする。
それに、こうやって近くで見るとよくわかるけど、髪が傷んでるし、日に日に化粧が濃くなっていってる…。
肩や腕にもファンデーション塗ってる。
……何か隠してるよね？

…そんなところをファンデーションで隠すって、

「……刺青とかするような子じゃないもんね」

『……っ』

僕が少し手を伸ばせば、Aちゃんは怖がった。
そして、僕が手を伸ばしたのと同時に自分を庇うように腕を顔の前に構えた

『…あっ』

まるで、やってしまった…とでも言うような反応。

これは条件反射だ。
そして、条件反射でそんな行動をするということは、日常的にそういうことをされているという証拠。

見過ごせない、
市民が、まして、自分の好きな人が誰かから被害を受けてるなんて見過ごせるわけない。
けど、Aちゃんへの被害が増す可能性がある以上、迂闊に動けない。

僕も随分と冷静になったものだ。
もう少し若かったら、絶対 Aちゃんに聞き出して乗り込んでた。

「アフターサービス、お願いします」

この日僕は、Aちゃんをお持ち帰りした。