再会は突然 ページ1
「え…っ！？」
『…あ、』
息抜きも必要だと先輩ヒーローに連れられた店で、
僕は 何故だかとてもバツの悪そうな顔をした、思わぬ人と再会した───。
−−−−−−−−−−−
「デク君、息抜きとかしてる？」
「え？あ、それなりには…」
「今から、息抜きしに行くんだけど、一緒にどう？」
雄英卒業後、晴れてプロヒーローとなった僕は今、25歳となり、先輩と後輩に囲まれながらヒーロー活動を行っている。
ヒーローは僕の夢で、僕の生きがい。
ヒーロー活動はやり甲斐しかなく、プロヒーローとなって数年経ったけど、"飽きる"なんて言葉は無縁なほどに、日に日に夢中になるばかり、日に日に憧れは増すばかりだ。
オールマイトのように、笑顔で皆を救う
それを胸に。
今日もヒーロー活動終え、事務所に戻ると、所属以来ずっとお世話になっている先輩ヒーローに声をかけられ、息抜きに誘われた。
耳元でボソッと、可愛い女の子がいっぱいだよ。なんて言われたけど、正直興味がない。
でも、ずっとお世話になっている先輩からの誘いを断ることも出来ず、二つ返事で同行した。
「ここだよ」
「へ、へぇ〜」
そのお店は、バーのようなところで、店員さんは全員バニーガールの姿をしていた。
「可愛い女の子って、こういう意味だったんですね」
「うん！」
僕が少し呆れたように言うと、先輩はイキイキしながら返事をした。
「いらっしゃいませ〜♪2名様でよろしいですか？」
「はい！」
僕らに気づいた店員さんが、僕らを案内する。
「Aちゃーん、この人たちよろしく〜！！」
『え…っ！？あ、』
「え…っ！？」
『…あ、』
僕らを案内した店員さんが、僕らをパスした店員さんは───
忘れるはずがない
白い肌、ところどころ青みがかった綺麗な白髪に蒼い瞳。
何よりも、深緑と黒のリボン
僕が、幼い頃 彼女にあげたもの。
「Aちゃん…！！？」
『…、い、いずくくん……』
もう1人の幼馴染みであり、雄英で、少しの間だけ一緒に過ごした元クラスメイトのAちゃん。
僕の、いまださめない初恋相手だ
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作者名：どやちゃん | 作成日時：2024年2月11日 21時
