35話 無力と劣等感 ページ37
──僕は、何なんだろう、何が出来るだろう
微かに息をしているAの横で自分の無力さを痛感した。
加護を使えば大魔法を使うことも可能。
でもそれをしなかったのは、大魔法を使うだけのマナを集める時間がなかったことと、その大魔法でAを傷つけたくなかったこと。
どう考えてもまだ初期の初期で今回見送ってしまってもどうということはなかったはずなのに、どうしてこんなにも早くこんな事になってしまったのか…
それはやはりナツキさんが聖域でのこと、屋敷を焼いたあの夜のことがあったばかりの今回だから、焦って事を起こしたのか…
考えてもわからない。
好きな女の子のために、僕は何をすればいいんだろうか
ふいに脳裏にナツキさんがよぎる。
あぁ、ナツキさんって本当にすごい
1人で抱えて無理して突っ走ったかと思えば頼りきりで迷惑をかけて、それでもちゃんとみんなを救ってる。かくいう僕も救われた一人。
好きな女の子を傷つけず、いつも笑って救ってる。その笑顔はときに、見苦しさを感じることもありますが
僕には、出来そうにないことばかり…
「オットー、Aが魔獣に目覚めたきっかけがわかったわ」
「ほんとですか！？」
Aがマナを奪われている間、ラムさんが探ってくれていたようだ
「元より、こうなるであろう事は予測出来ていたことなのよ。ロズワール様はAが屋敷に来たときから感ずかれておいでのようだったし
だから、事前に防ぐことも可能ではあったの。」
「は？！じゃあなんでしなかったんですか！？」
「落ち着きなさい」
「落ち着いてなんていられませんよ！！！」
「話を最後まで聞きなさい」
「っ！」
「ロズワール様はAを殺す気だった。だから放置しておいたのよ
このことに関してはメイドの分際でラムやフレデリカがどうこう言うことは出来ないの」
「…っ
殺す気だったって、じゃあはじめからずっと…」
「それで、Aが魔獣に目覚めたきっかけだけれど、それはバルスが関わっている。
バルスは時折、妙なにおいを漂わせているから、そのにおいに知らず知らずに感化されたんでしょう」
「そのにおいって…」
「魔女の匂い…と例えておくわ」
魔女の匂い…
嫉妬の魔女に愛された者が漂わせる匂い
という風に聞いた覚えがある
A…
今も昔もこれから先も、僕が守ってあげなきゃいけないのに
「どうして僕ときみは、出会ったんでしょうね…？」
僕は、こんなにも無力なのに
どうしてきみは僕を…
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫まんま(プロフ) - どやちゃんさん» 書いて下さりありがとうございました！！これからも更新頑張ってください！ (2021年6月16日 1時) (
レス) id: 795f205d3c (このIDを非表示/違反報告)
どやちゃん(プロフ) - SMEさん» わぁぁ！ありがとうございます！！そうなんですよ、オットーくんの中々なくて…死にかけてたので勢いで作ってしまって…！応援ありがとうございます！はい、頑張ります(*^_^*) (2021年4月27日 8時) (レス) id: fea1b802e2 (このIDを非表示/違反報告)
SME(プロフ) - オットーの小説中々ないので凄くニヤニヤしながらよんでます（）これからも応援してます！無理せず頑張ってください(^^) (2021年4月27日 0時) (レス) id: a63e2a6764 (このIDを非表示/違反報告)
どやちゃん(プロフ) - 猫まんまさん» わぁぁ！コメントリクエストありがとうございます！！文才がないので上手くできるか分かりませんが、頑張ります(*^^*)ありがとうございます！ (2021年4月5日 15時) (レス) id: fea1b802e2 (このIDを非表示/違反報告)
猫まんま(プロフ) - リクエスト失礼します。オットーと夢主ちゃんがデート(という名のお使い)をするお話がみたいです (2021年4月5日 2時) (レス) id: 795f205d3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：どやちゃん | 作成日時：2021年3月20日 22時
