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＊
「あなたたち、大変なことをしてくれたわね！」
あまりのその剣幕に、Aとニュートは思わずたじろいで閉口した。そこはニフラーが逃げ込んだ銀行の裏路地。
ニフラーが銀行の金庫内まで逃げ込んで警備員たちに強盗と勘違いされたり、オカミーの卵が孵化したり、散々な目にあいながらも２人はどうにかこうにニフラーを捕まえた。しかし、騒動に巻き込んだ１人の男性マグルをニュートが殴られたすきに逃してしまったのだ。無論、彼はばっちり魔法を目にしている。
「なぜノー・マジをオブリビエイトしなかったの？！」
「……のー、ま……？」
首を傾げるAに、「ああ、マグルのことか」とニュートが呑気に頷いている。２人の前で仁王立ちしているアメリカ人女性は、そのマグルの記憶を消さなかったことに対し激昂しているようだ。
「魔法機密保持法に反します！」
有無を言わせぬ一言で、彼女はニュートとAを引っ立てある建物に連れていった。
＊
ーーーアメリカ合衆国魔法議会。
アメリカ大陸の魔法使いたちを取り仕切るその場所で、元闇祓いのティナ・ゴールドスタインはニュートとAを告発しようと議長に掛け合った。しかしニューヨークで起きていた一連の事件の解決に追われていた議長たちは、ティナを厄介者扱いして取り合おうとしない。
渋々彼女は、２人を現在の職場である杖認可局へと案内した。
「杖の申請は？」
「ああ、渡米前に郵送で……」
「そういえば、名前を聞いていなかったわね。私はティナ」
「ニュート・スキャマンダー。こっちは、A・アルカード」
「あなたの杖は？」
書類を整えながら尋ねられたティナの一言に、ニュートは一拍置いて「あ、ああ、持ってきてないんだ。今、修理に出してて」と答えた。Aへの質問に対してニュートが答えたことに疑問に思い、ティナはふと机から顔を上げた。目が合い、Aは思わずニュートの言葉に同調するようにこくこくと首を縦に振りーーー
「……そう」
ティナが追求しないことに安心した。
「じゃあ、トランクの中を見せて」
「わかった」
これ以上彼女を怒らせないように、ニュートは素直に申し出に応じた。
ーーーが、
「何これ」
ティナの眉がぴくりとうごく。そこには在るべきはずのニュートの荷物ではなくーーー。
「………パン、ですね。先輩」
Aの言葉の通り、たくさんの種類のパンがぎっしり詰められていた。
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ミコト(プロフ) - 更新大変だと思いますが、続き見たいです!!楽しみにしてます!! (2019年4月6日 11時) (
レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - つづき見たいです (2018年12月7日 3時) (レス) id: 8246ba9fb8 (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - こうしんやめたの？ (2018年12月7日 3時) (レス) id: 8246ba9fb8 (このIDを非表示/違反報告)
らな - 頂きものページは別で記載していただきたいです。読みにくい (2018年11月26日 0時) (レス) id: ca6b27a01c (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - 連載始まった時から読んでいます。１番好きな小説です。更新大変かと思いますが楽しみに待っていますm(*_ _)m (2017年2月26日 23時) (レス) id: 88bfe4bc23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめ | 作者ホームページ：http://twitter.com/kome_tsuku
作成日時：2016年12月26日 0時
