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＊
「先輩の、おかげです。本当に……ありがとうございました」
「そんな、僕は大したことしてないよ。Aが元気になってよかった」
この頃には、Aは少しずつニュートに慣れ、ぎこちなさも幾分とれてきていた。
むしろ近頃は自分がAと一緒にいるとき、スリザリン生からの視線がなんだか痛いくらいだ、とニュートは密かに悩んでいた。
もともと人付き合いの少ないAは自覚していないが、彼女ほどの容姿があれば、異性から人気があるのも無理はない。ましてやハッフルパフ生の自分なんかが常にAの隣にいればなおのこと、嫉妬されてあたりまえだ。そんなことを考えながら苦笑すれば、「先輩……どうかしました？」と、Aが困ったように見上げている。
「いや……なんでもない。それより、今日一緒にヒッポグリフ見に行かない？」
＊
Aとニュートは、その後も順調に親交を深めた。
魔法生物学について、ニュートはそれまでひとりで研究を続けてきたが、Aも積極的にそれを手伝い、楽しむようになった。ニュートも、変人扱いされていた自分を理解してくれるAという存在を大切に感じていた。
しかしそんな平和な学園生活も長くは続かなかった。
数年後、ある生徒が校内で大事件に起こした。ニュートはその人物を庇い、事件の全責任を自らに負わせて退学処分を受けることとなったのだ。
ニュートはAを人気のない場所に呼び出し、事のあらましと、自分がホグワーツを去ることについて説明した。
「や、……そんな、先輩は、なにも悪くない！ダンブルドア先生だって……そう言って……」
泣きじゃくるAに対し、ニュートは子どもをあやすかのように抱き寄せ、頭を撫でながら穏やかに言った。
「そうかもしれない。でもどうしようもないし、僕が選んだことだから。……Aなら、わかってくれるよね」
「わ、わから、ない、……わかりたくない、です…」
しばらくただ涙を流していたAだったが、ややあって、覚悟を決めたような目つきでニュートを見上げた。
「先輩は、ホグワーツを出ようとした私を、……引き止めてくれました。なのに、勝手に自分だけ出て行ってしまうなんて……ずるい、です。許せない……です」
「A……」
次の瞬間、Aが発した言葉が、その後の二人の運命を決定づけることとなる。
「……私も、連れていってください」
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ミコト(プロフ) - 更新大変だと思いますが、続き見たいです!!楽しみにしてます!! (2019年4月6日 11時) (
レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - つづき見たいです (2018年12月7日 3時) (レス) id: 8246ba9fb8 (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - こうしんやめたの？ (2018年12月7日 3時) (レス) id: 8246ba9fb8 (このIDを非表示/違反報告)
らな - 頂きものページは別で記載していただきたいです。読みにくい (2018年11月26日 0時) (レス) id: ca6b27a01c (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - 連載始まった時から読んでいます。１番好きな小説です。更新大変かと思いますが楽しみに待っていますm(*_ _)m (2017年2月26日 23時) (レス) id: 88bfe4bc23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめ | 作者ホームページ：http://twitter.com/kome_tsuku
作成日時：2016年12月26日 0時
