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「…うっ………」
酷い鈍痛で目が覚めた。
眉を顰めたまま目を開けると、ホグワーツの寮のベッド特有の木の天井が見える。
いつの間にか、自分は寮に戻って来ていたのかと、ニュートは霧のかかる思考の中で考えた。それとも、昨晩体験したような、あの奇妙な出来事は夢だったのか。それもそうだ、あんな幼い少女がおぞましい事件の犯人だったなんてーーー。
「あ、あの……だ、大丈夫、ですか………」
彼を現実に引き戻したのは、昨晩夢の中で聞いたような細い声ーーーいや、まさしく彼女のものだった。瞬きをして目を声の方に向けると、夢かと思っていたあの少女が不安そうにこちらを見下ろしながらベッドの傍に立っている。髪は銀のブロンド、瞳はサファイアブルー。違いはあれど、顔立ちと声でわかる。あの少女に違いない。
「き、君は……」
「……う、動かないで、ください……頭、打ってたから……」
痛みに逆らい上半身を上げようとして、ニュートは周囲を取り巻く違和感にようやく気づく。
緑のカーテン。
緑のベッドカバー。
緑のタペストリー。
部屋の何もかもが緑を基調とした装飾を施されている。そこは自分の所属するハッフルパフ寮ではなく、スリザリンの寮だった。数人部屋のようだが人はいない。ニュートが視線を走らせているのを見て、「今は、皆授業で……」とため息をつき説明した。
「あの、本当にごめんなさい……私…」
俯きながら目に涙を溜め、少女が呟く。
「君はーーー」
項垂れる少女に向かい、ニュートはある仮定を口にした。過去に、魔法生物に関する古い書物に載っていたその名前。
瞳は赤く、
黄金色に輝く髪、
鋭い牙を持つ。
人間の生き血を啜り、自らの眷属を増やす。
魔法使いよりも古代から存在し、今は絶滅したと考えられていた。
その、生物の名前。
「ーーーー吸血鬼、なのかい？」
＊
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ミコト(プロフ) - 更新大変だと思いますが、続き見たいです!!楽しみにしてます!! (2019年4月6日 11時) (
レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - つづき見たいです (2018年12月7日 3時) (レス) id: 8246ba9fb8 (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - こうしんやめたの？ (2018年12月7日 3時) (レス) id: 8246ba9fb8 (このIDを非表示/違反報告)
らな - 頂きものページは別で記載していただきたいです。読みにくい (2018年11月26日 0時) (レス) id: ca6b27a01c (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - 連載始まった時から読んでいます。１番好きな小説です。更新大変かと思いますが楽しみに待っていますm(*_ _)m (2017年2月26日 23時) (レス) id: 88bfe4bc23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめ | 作者ホームページ：http://twitter.com/kome_tsuku
作成日時：2016年12月26日 0時
