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『いわはしくんの、
おうち？』
あたしは、舌足らずな言い方で岩橋くんの言葉を復唱する。
岩橋くんはゆったりと頷いた。
「そう、俺の家。
Aさんになら、
丁寧に『介抱』しますよ・・・・？」
ペロリと舌舐めずりをした岩橋くんはより強くあたしの体を引き寄せて、
介抱、
かいほう、
ふえっ・・・・・・・・
『やぁ・・・・・』
あたしは、力なく岩橋くんの体を押し返した。
すると、岩橋くんはクスクス笑ってあたしの顔を覗きこむ。
「Aさん、
どうして？」
どうしてって、
それは、
えっと、
んんー・・・・・
『あのねっ、』
「はい、」
『あたしっ、
あたしっ、
ほくとくんがだーーーいしゅきだもーーんっ！！！
ほくとくんでないと、やーーーーーよっ！！！』
何かよくわかんないけど、
テンションめっーーちゃあがってきたーー！！
「な、」
岩橋くんの顔が一瞬で凍ったけど、
そんなのしらなーーいっ！
『きいてよっ、
あたしがほくとくんのこと好き好き言ってるのに
ほくとくんってば冷たいんだよおおおおっ、
でもそこも格好いいから問題なーーーーーしっ！！』
「Aさん！？
落ち着いて、落ち着いて下さいっ、
ここ外っ、
静かにっ、」
『はあーーーっ！？
きこえなーーーいっ！！
営業がそんな声小さくてどーすんだっ、
もっと声だせーーーっ！！
あっははははは！！！！』
たっのしぃーーーーー！！
あたし、なんかよくわかんないけど、
おもしろーーーーーいっ！
『ほくとくんとこに帰るからいわはしくんのおうちはいらなーーいっ！
北斗くんっ、
あ、
きいてええええ！！！
北斗くんっ、ひどいんだよ！！？？
あたしが他の男と飲むって言っても
全然平気そうな顔して嫉妬しないんだよおお！？』
「それは俺のことですか・・・・・・・」
『なんなのっ！？
普通心配だよね！？ね、ね、ね！？
それなのにっ、
それなのにいいいっ！！
ほくとくんのばかああぁあっ！！！」
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作者名：そみん
| 作成日時：2021年1月9日 23時
