Christmas Present's！！Ver,B【歌い手コラボ】 (ページ10)

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＂まずその真っ赤な口紅。似合ってない。この前のピンクの方が似合ってた。あと無理に大人っぽいメイクにしすぎ。なんか浦田に合わせようとして背伸びしてる感半端ない＂

校舎裏、普段は誰も来ないそこで体育座りで蹲る。

だって仕方ないじゃん。浦田くんがこの前大人っぽい人が好きって言ってたんだもん。ガキみたいなのはあんまり好きじゃないって。だから、必死に浦田くんの好みの人になろうとして…。

「…Aさん？」

ふいに名前を呼ばれてバッと顔を上げる。＂やっぱりAさんだ。＂と言ってあの天使のような微笑みをまた再度私に向けた。

「浦田くん…どうしてここに…」

「ちょっと疲れちゃってさ…」

あはは、と笑いながら私の隣に腰を下ろした。何に疲れたのかはあえて聞かなかった。

「そ、っか」

あぁ、どうしよ。会話続かない。やっと浦田くんと二人きりになれたのに…何か、話題…なんて考えていると、浦田くんが＂そうだ、＂と言って私の方へ向いた。

「なぁ、クリスマスデートしねぇ？」

「え、？」

「よし、決まりな！駅前のでっかいツリーのところで待ち合わせ！時間は16:00で！」

「え？ちょ、」

「じゃあな！！」

それだけ言い放ち、浦田くんはその場を去ってしまった。待って今私デートに誘われた？しかもクリスマス？

さっきまでのモヤモヤはどこへやら。今はもうその日に着ていく服のことで頭がいっぱい。これはファッションショーが始まるな…と、1人でふふふと微笑んだ。ぐっと唇を噛んでいる彼に気づくことなく。