Christmas Present's！！Ver,B【歌い手コラボ】 (ページ9)

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「Aめっちゃ暗い顔してるやん、どうしたん！もっとブサイクなるで！！」

「うるさいだまれってか重いどいて！」

＂A口悪すぎぃ＂と泣き真似しているのは友人の坂田。彼もまぁまぁなイケメンで一応坂田に憧れる女子はいるものの、やっぱりみんな浦田くんに流れてしまうのだ。いやまぁ仕方ないよね。浦田くんは神様だもんね。

「んで、何悩んでたん」

「…別に何でもいいでしょ」

隣に座ってきた坂田と逆方向にぷいっと顔を背けると、面白くなってきたというようにニヤニヤした紗音が口を開いた。

「彼氏の浦田くんと関係が上手くいかないんだって。坂田何かアドバイスしてあげたら？？」

あぁ、もう。なんで言っちゃうの…私に彼氏…ましてや浦田くんなんて笑われるに決まってる。お前の妄想だろって言われて終わりなのに！！なんて思っていると、私の予想と正反対の言葉が坂田の口から発せられた。

「…まずその真っ赤な口紅。似合ってない。この前のピンクの方が似合ってた。あと無理に大人っぽいメイクにしすぎ。なんか浦田に合わせようとして背伸びしてる感半端ない」

グサ、グサ、グサ。

次々と私に向けて投げてくる言葉のナイフにガードする暇もなくぶすぶすと私に刺さっていく。

＂背伸びしてる感半端ない＂

そう言われ、ついカッとなった私はガタッと椅子から立ち上がった。何よ、何よ。言われなくても分かってるし！！うるさいうるさい！！

「何も知らないくせに調子乗んな！！！！」

そう坂田に言い放ち、紗音のパックジュースを坂田に向かって投げつけ、そこから走って去った。

「…はぁ、あんたも馬鹿ね」

「うっさい…」

すぐにカッとなった私は気づかなかった。坂田が真っ赤な顔をしていることも。悔しそうに顔を歪めていることも。