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それから、真っ赤になってしまったうらたくんはその顔を片手で隠しながら「つ、次これ最後だから着替えて！」と言って紙袋を私に持たせると、寝室へと押し込んだ。
耳まで真っ赤になったレアな彼が拝めて今日はラッキーだったな、なんて思いつつ、私は最後だしさっさと済ませようという思いで紙袋を開く。
そして、衣装を取り出して唖然とした。
「え、これって……」
＊＊＊
少し動きにくい衣装で私は寝室の扉を開けて、うらたくんが居るであろう部屋へと戻る。
そして、彼に控えめに「着替えたよ……？」と声を掛ければ、振り返ったうらたくんが息を飲んだのが遠くからでもはっきりと分かった。
その上下した喉に、もしかしたらこれは、と未来を予想しては期待で胸が飛び跳ねそうになる。
「……すっげー似合ってる」
「う、うん、ありがと」
「ほんと、綺麗だよ、A。やっぱり、かわいいしこれ似合うと思ってたんだよ」
そんな風にはいつもみたいに感想を述べるけれど、今日の彼は少し違っていた。
頬を赤く染めて、まるで愛おしいものを見るように目を細めて微笑んでいるのだ。そして視線を外すことなく、写真ではなく目だけで堪能するように私をじっと見つめた。
うっ、恥ずかしい……
「で、でもうらたくん……なんでウェディングドレスなの……？」
「それは……えっと、プレゼント、渡したくて」
「それって……クリスマスプレゼント？」
我に返ったようにそう言った彼は、私の質問には返さず、自分のポケットに手を突っ込んで何やら小さな箱を取り出した。
それに、あぁやっぱり、と想像していた事だったというのに嬉しくなってしまった私は、頬を染めて彼を見る。
「なんでそれ選んだかって言うと、俺本気でAと家族になりたいって思ってて、それで……」
「ウェディングドレスをコスプレとして渡したの？」
「うん……撮影会口実にしないと、ウェディングドレス着てくれなさそうだったし、これ紛れ込ませる為にコスプレ服大量に買っちゃったし……」
まぁあとは俺がビビってたっていうのもあるけど、とつけ足した彼は、手元の小さな紺色の箱をゆっくりと開いていく。
そうすれば、その中央で指輪が照明に反射して輝いた。
「結婚、してほしい……です」
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音溜 - 作者様が豪華すぎる、、！！ 生きててよかった、、(^ω^) (2019年12月28日 5時) (
レス) id: 826a111be6 (このIDを非表示/違反報告)
人 - 私の大好きな作家さん面白いです…聖夜いいですね！ (2019年12月25日 23時) (レス) id: 85e6f3523b (このIDを非表示/違反報告)
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