元雨柱の昔話。 ページ7
炭治郎side
Aさんは、不思議な人だ。
とても強いのに、柱を引退された。
呼吸は、見たことのない太刀筋をしていた。
悲しそうなのに、なにかに怒ってる。
かすかな匂いは、何よりも深くて暗くて、泣きたいような、悲しい匂い。
今だって、ほら……泣きそうなのに、優しい笑顔。
『皆さんは、すごいんですね』
____水面が揺れる。
整った眉を下げて、切なそうに目を細めて。
『きっと、なにかの縁ですね……昔話を、
鬼殺隊の……昔話を、しましょうか』
どこか遠くを見つめて、ぽつりぽつりと。
______水面が、零れ落ちた雫で揺れ始める。
そう話し始めた話は、
俺たちが想像するよりもずっとずっと、虚しくて無常で、孤独な____
誰よりも強く聡明で、不器用で優しかった。
一人の柱の話。
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白狐。(プロフ) - 瑠夢さん» ありがとうございます。大好きって、すごく心に響きます。書いてて良かったなって、この作品を誰かの「大好き」にしてくれて、ありがとう。瑠夢さんの優しいコメントがあるから、もっと頑張れます。これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2021年2月7日 21時) (レス) id: 9ce15be352 (このIDを非表示/違反報告)
瑠夢 - 続編おめでとうございます!私、この作品大好きなんです (2021年2月1日 22時) (レス) id: d3d84c9702 (このIDを非表示/違反報告)
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