水柱の早とちり。 ページ12
Aside
ひかりこちゃんが消えてから3日。
何を……考えているんでしょう。
こんなことは今までに一回もなかった。
非常事態……?
『まさかですよねぇ』
ため息をついた。
……とその時。
後藤「雨柱様、遅れて申し訳ありませんっ!!」
かつては見慣れた黒子姿。
待ち合わせしていた隠の方が来てくださった。
『突然申し訳ありません』
息を切らしている隠の方に、頭をさげる。
一線を退いた身で隠の方を突然呼び出すなんて失礼極まりない。
けれど……
後藤「おやめくださいっ!!柱が隠に頭をさげるなんて」
『ですが……』
後藤「雨柱様には今まで何度も助けていただきました。お礼が、足りません」
隠の方は、逆に頭を下げた。
そんなこと、、だって柱は守るのが当然で、役目なのに……
後藤「俺にはできないことです。なので、やめてください」
優しい。
『……お互い様ですよ』
そう微笑みかけると、
後藤「(うおおおおおおおお俺やべえええええええ幸せ死ぬ。いやまじで天使!!!可愛いすぎかよおおおおおお水柱さまなんでえええええ!?!?!?!?)」
隠の方も嬉しそうに笑ってくれた。
そろそろ本題に入らないと……
『刀鍛冶の里へ……お願いしても大丈夫でしょうか』
後藤「ハッ!!もちろんです」
目を覆う布を渡された。
柱のときから変わらないその方法。
後藤「あの、鬼殺隊に復帰されるんですか?」
結びながら聞こえたそれに、言葉がつまった。
そう……思えますよね。
なんで、刀を研いでもらおうとしてるんでしょう。当たり前のように。
復帰するの……?
師範のことで何かが起こり始めてるから。
『重いかもしれませんけれど、よろしくお願いしますね』
何も答えずに布を結び終えた。
……聞き返さずに
後藤「それでは、背中にお乗りください」
本当に優しい。
そして、その背中にのろうとしたそのとき。
冨岡「お前……(Aを誘拐しようとしているのか?それとも浮気をそそのかしているのか?どちらにせよ……)覚悟はできているんだろうな」
「『え?』」
ドスの効いた声。
布で覆っているからよくわからない。
覚悟?……え??
刀鍛冶の里に行く覚悟??
鬼殺隊の方が、怒ってるってこと……?
バッ
勢いよく布を外す……と?
『は……?ぎ、ぎゆー……さん?』
いるはずのない人。
冨岡「人の妻に目隠し誘拐とは良い度胸だな」
……はい?
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白狐。(プロフ) - 瑠夢さん» ありがとうございます。大好きって、すごく心に響きます。書いてて良かったなって、この作品を誰かの「大好き」にしてくれて、ありがとう。瑠夢さんの優しいコメントがあるから、もっと頑張れます。これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2021年2月7日 21時) (レス) id: 9ce15be352 (このIDを非表示/違反報告)
瑠夢 - 続編おめでとうございます!私、この作品大好きなんです (2021年2月1日 22時) (レス) id: d3d84c9702 (このIDを非表示/違反報告)
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