12-5 ページ48
先にフィールドを出ていった凛に追いついて、隣に並ぶ。凛がちら…とこっちを見た気がしたけど。オレは前を向いたまま、考えていたことを口にした。
『なぁ凛。やっぱぬるいかな？』
「あ？ 何が」
オレの言葉に、凛は訳が分からないという顔をしていて。でも……聞いといてあれだけど、オレ自身もよく分かっちゃいない。
あ゛ー…、ダメだな、これ。今全然考えがまとまってない。感情が落ち着かないのは、
「………どうした、A」
歩みを止めた凛は、オレの肩に手を置くと顔を覗き込んできた。ずっと一緒に居たからかな…。オレも凛も、相手のちょっとした変化に気付きやすくなってる。
……でも今は、ダメ。
『んー？ 何が』
「いや…お前、なんか──」
『つーか、さすがに疲れたからもうご飯はいいや〜。風呂入って寝よ？』
凛が何か言おうとするのを、強引にぶった切った。実際、疲れたのは本当だし。今、何も食べる気しないし。
「……、」
オレが何も言う気がないと伝わったのか、凛はそれ以上何も言わなかった。けど……一回だけ、オレの頭にぽん…って手を乗せてくる。それだけで、十分だった。
『ホント、そういうとこ好きだよ』
「そーかよ」
オレが本心から笑ってるのが分かったからか、凛も少しだけ目元を緩めていて。ほんと、出会った時のツンツンっぷりからは想像つかない変化だよなぁ…としみじみ思う。言ったら拗ねそうだから指摘はしないけど。
「二人とも待ってよー」
フィールドに残してきた蜂楽が追いかけてきて。風呂に入る前に一度着替えを取りに部屋へ戻ろうと、廊下の角を曲がった──その時だ。
「よぉ蜂楽、探したぞ」
「…潔……、」
壁に背を預けるようにして立っていたのは、3rdステージで対戦した潔世一。
「約束通り、奪い返しに来たぜ」
そう言って、挑戦的な瞳でこっちを見上げてくる潔との
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1482人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
椿(プロフ) - 乃愛さん» うわぁぁ…!!コメントのお返事を書いたのですが、送れていなかったのに今気づきました…っ!!申し訳ないです😭💦 書きやすいキャラは口調の特徴とかが掴みやすかったりもしますよね(*´ω｀)すらすら書けるキャラとそうでないキャラの差が…笑 (2023年4月5日 0時) (
レス) id: e70c88c645 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 椿さん» そうですよね！私の場合全員推しなのでその中でも書きやすい人を書いてます() (2023年3月28日 7時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 乃愛さん» やっぱりそうなってしまいますよね…😅キャラによる書きやすさとかもあるんですけど、あとはもう推しかどうか……🥰笑 (2023年3月28日 2時) (レス) id: e70c88c645 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 椿さん» わかります！私も夢小説書いてるんですがなんか同じ人ばっかりだしてます😅 (2023年3月21日 8時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - ぺんぺんさん» コメントありがとうございます!わぁぁ…そう言っていただけて嬉しいです🙏✨ 最近忙しくて更新が滞ってしまっていますが、今後もニヤついてもらえるようなお話をお届け出来るよう頑張ります！💕 (2023年3月21日 1時) (レス) id: e70c88c645 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：椿 | 作成日時：2023年1月13日 7時
