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「はい、ユナの妹のAといいます」


 

『ふーん、最近周りがお前の話で


 持ちきりだから見に来たんだけど』


 

あれ? 先輩は普段もっと丁寧な言葉遣いだったはず


 

「そうなんですか・・・ちょっと恥ずかしいな」


 

いつもどうり猫を被って受け答えする


 

『お前・・・好きな人居ないだろ』


 

何でいきなりこんなこと・・・


 

「はい、何で分かったんですか?」


 

『俺に似て誰にでも良い顔して愛想振りまいてるから・・・


 俺と同じかなって思って』


 

そう言って私の隣に座る


 

先輩にいつものキラキラオーラが無い


 

「そう・・・なんですね」


 

『そういうイメージがつくと守らなきゃいけなくて


 しんどいよな、結局誰も信じらんなくなる』


 

そっか、普段とは違って悪い態度だったのは


 
私に素で接してくれているからだったんだ


 

『だからさ、俺には気使わないで話して


 俺もそうするから』


 

「え・・・はい」


 
流れに押されて思わず頷いてしまった


 

『じゃ行くわ・・・よろしくA』


 

先輩はいつものキラキラモードに戻り


 
優しく微笑んで私の頭を撫でて帰っていった


 

「不意打ち・・・」


 


 
___これが私の恋の始まりだった


 


 


 


 

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作者名:しよん | 作成日時:2019年5月22日 23時

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