04 ページ4
.
「はい、ユナの妹のAといいます」
『ふーん、最近周りがお前の話で
持ちきりだから見に来たんだけど』
あれ? 先輩は普段もっと丁寧な言葉遣いだったはず
「そうなんですか・・・ちょっと恥ずかしいな」
いつもどうり猫を被って受け答えする
『お前・・・好きな人居ないだろ』
何でいきなりこんなこと・・・
「はい、何で分かったんですか?」
『俺に似て誰にでも良い顔して愛想振りまいてるから・・・
俺と同じかなって思って』
そう言って私の隣に座る
先輩にいつものキラキラオーラが無い
「そう・・・なんですね」
『そういうイメージがつくと守らなきゃいけなくて
しんどいよな、結局誰も信じらんなくなる』
そっか、普段とは違って悪い態度だったのは
私に素で接してくれているからだったんだ
『だからさ、俺には気使わないで話して
俺もそうするから』
「え・・・はい」
流れに押されて思わず頷いてしまった
『じゃ行くわ・・・よろしくA』
先輩はいつものキラキラモードに戻り
優しく微笑んで私の頭を撫でて帰っていった
「不意打ち・・・」
___これが私の恋の始まりだった
12人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しよん | 作成日時:2019年5月22日 23時