検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:7,255 hit

第10夜 ページ12

.


A「神田はあんな態度だけど、根はいい奴なんだ、あまり悪く思わないであげて…」

Aの表情がいつもの柔らかい表情になる。
きっと、今から神田のいい部分が見えてくるはずなんだろう。うん、きっと。

Aに迷惑かけたくないから神田とは仲良くしないと。と誓ったアレンであった。

アレン「…そういえばAはいつから教団にいるんですか?」

A「ううん…あんまり覚えてないなあ…馬鹿な話だけど、昔の記憶飛んじゃってるんだよね。」

笑い話にするAに、アレンは少し呆れたようだった。
昔の記憶が無いということはかなり辛いはずだ。

A「じゃあさ、今度は僕が質問していい?」

ベッドにぶら下がっている足をバタバタさせながらAが言った。

アレン「いいですよ」

アレンが答えると、Aはアレンの顔に手を伸ばして、白髪の前髪を避けた。

A「これ、なに?」

前髪を避けると、額のペンタクルが露になる。

アレン「……これは…」

別に、特別この話を話したい訳でも無かったし、したくない訳でもなかったが、Aには、話しておきたい、と思った。



アレンはAに、過去を話した。

愛する人をアクマにしたということを。
そして、その人を自分が殺したということを。



A「………そうだったんだ。」

Aは俯いた。
アレンは過去を話したことを少し後悔した。
もっと自分に気を遣わせてしまうんじゃないかと思ったからだ。

A「…アレンはつよいんだね」

アレン「…へ?」

Aの顔を見ると、涙を滝のように流し、鼻水を出して泣いていた。

アレン「エッ、A?!」

A「アレン、君はやっぱり強いよ……きっと僕ならそんなに頑張れない……話してくれてありがとう」

アレンあせってティッシュを渡すと、Aはそれで勢いよく鼻をかんだ。

A「…あ、つい長居しすぎちゃった。そろそろ部屋に戻るよ。アレン、疲れてるのにごめんね。」

Aはベッドから立ち上がり、ドアノブに手をかける。

アレン「ああいや、いいんです。楽しかったですし。おやすみなさい、A」

A「おやすみ、アレン。何か他に聞きたいことあったらまた聞いてね」


.

第11夜→←第9夜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
16人がお気に入り
設定タグ:D.Gray-man , 原作沿い , 男主   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

零斗 - とても面白かったです!これからも更新頑張って下さい! (2019年1月3日 18時) (レス) id: 300461bf22 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りんね | 作成日時:2017年2月1日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。