優しい先輩 4 (ページ10)

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久しぶりに歩く
ミンソク先輩の隣。

MS「寒くない？」

『大丈夫です』

MS「店長さんの話。
俺、Aとあんな風に離れるのは嫌だよ」

『…。』

MS「でも…Aもそう思ってなきゃ意味ないね」

ミンソク先輩に話したいことが、伝えたいことが
聞きたいことがありすぎて…。
何から話したらいいかわからない。

MS「俺とは…もう話したくない？」

『そんなことない。
ミンソク先輩に話したいこと…いっぱいあるけど
何をどう伝えたらいいか整理がつかなくて…』

MS「ゆっくりでいいよ。ちゃんと聞くから」

『めちゃくちゃだし
何言ってるかわからないかもしれない…』

MS「うん。それでもいいよ」

『…ミンソク先輩と…一緒にいたい』

MS「うん…。
うん、俺それ聞けただけでもう充分なんだけど」

『それじゃだめなんです』

MS「俺から質問してもいい？」

『はい』

MS「俺のこと…信じられない？」

『ミンソク先輩と会えない間考えてました。
ソヨンさんとミンソク先輩の…
あの日、私が見たこと。
ミンソク先輩がソヨンさんを抱きしめたとしても何か理由があるって』

MS「言い訳っぽく聞こえるかもしれないけど…
あの日のこと聞いてくれる？」

『はい』

MS「あの日、ソヨンちゃんが俺のこと避けてて。
もしかしたらAに会ったんじゃないかって思って追いかけた。その時、Aと話したって聞いて。
すぐにAに会いに行こうと思った。
そしたら、ソヨンちゃんに抱きつかれて…
その時ははっきりじゃないけど…
好きっぽいこと言われた」

『それで彼女以外考えられないって言ってくれたんですよね？…さっきソヨンさんからも聞きました』

MS「ソヨンちゃん…
俺にはAにもう何も言わないって言ったのに。
今日、Aに会いに行ったの？」

『それは本当にたまたまだと思います。
偶然お店にソヨンさんが来て…少し話しただけで。
ミンソク先輩に告白してきっぱりフラれたって。
…そのこと店長から聞いたんですか？』

MS「迎えに来た時に、ソヨンちゃんとAが話してるの見た。俺のことで…怒ってくれてたの？」

『ミンソク先輩は絶対に自分のこと責めて
傷つくと思ったから。
でも、そうさせてたのは私も同じでした。
私もミンソク先輩が自分自身を傷つけることたくさん言わせてた』

だから…本当に
ミンソク先輩の側にいていいかわからないの。