優しい先輩 4 (ページ7)

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JS「Aちゃんお疲れ様。
時間だからもう上がって」

店長の声に時計の針を見ると21時を指していた。
もうすぐミンソク先輩に会える…。

『ありがとうございます。お疲れ様でした』

JS「さっきの高校生ってAちゃんの友達？」

『友達ではないですけど…知り合い…ですかね』

JS「店の前に立ってたからどうしたのか聞いたら
Aちゃんのこと待ってるって言ってるけど…
もし、あれなら裏から帰ったって言ってくる？」

『大丈夫です…ちょっと行ってきます』

心配そうな表情を見せる店長に笑顔で答えると
お店のドアを開ける。
そこにはソヨンさんが立っている。

『私に何か用ですか？…お友達は？』

SY「友達は先に帰りました。
彼女さんに伝えたい事があって待ってたんです。
私、ミンソク君に告白しました」

それを私に言ってどうしたいの？
わざわざ報告する必要ある？
伝えたい事ってそれ？

SY「返事はミンソク君に聞いてください」

2人が付き合うことになったとか、そういう事？
ミンソク先輩もこれからそれを話しに来るの？

SY「ふふっ。そんな顔しないで。
この前、私が彼女さんと話したこと知って私の事怒ってるはずなのに責めもしないで彼女の誤解解く方が大事だって。彼女さん以外考えられないって。
悔しいからちょっと意地悪しちゃいました。
ごめんなさい」

ミンソク先輩もあの日そう言ってくれたのに…。
なのに私、ミンソク先輩のこと信じられなかった。
私、最低だ。

SY「ミンソク君に私の事好きじゃないってキッパリ振られました」

『…ミンソク先輩が…そう言ったんですか？』

SY「私が頼んで言ってもらったの。
じゃなきゃ諦められそうになかったから」

『…あんな優しいミンソク先輩に
どうしてそんなこと言わせるの？』

SY「そうしたら吹っ切れるかなって」

悲しそうに笑うソヨンさん。
ソヨンさんの気持ちがわからない訳じゃない。
だけど

『だからって！！
どうしてそんな残酷な言葉言わせるんですか？
ミンソク先輩は
平気でそんなこと言える人じゃないんです。
言ったミンソク先輩が1番傷つくんです。
好きな人に…どうしてそんなことさせるの？』

涙が溢れて止まらない。
拭っても次から次へと流れてくる。

SY「そうだよね…。ごめんなさい。
でも、もう2人の邪魔になるような事はしないから。
ミンソク君とももう会わないから。
本当にごめんなさい」