3 ページ3
『あ、これ…ハナの数学ノート…』
図書室のカードを探そうと鞄の中を見るとハナのノートが紛れ混んでいた。
どうしよう…
明日の授業の1時間目が数学だ。
朝来てから渡してもいいけど…
ハナは朝練もあるし、今日のうちに渡しておいた方がいいかな。
借りる本を物色しているギョンス君に事情を話し図書室を出てグラウンドへ来たもののハナが見つからない…。
チャニョル君やベク君は練習に集中していてこっちに気づいてくれる様子もない。
グラウンドを見ながらそこにあった段差に腰をかけ
『困ったなぁ…』
ひとりごとを呟いた時に水道へと向かうカツカツというスパイクの音が聞こえそちらの方へと振り向いた。
ユニフォームを着ているしサッカー部の人に違いない。
声をかけてハナを呼んでもらおうか。
でもいきなり話しかけるのも…
どうしたものかと彼の行動を見つつ考える。
入学してから3か月が経つけど他のクラスにはまだ知らない人も沢山いて。
彼もその中の1人なのだろう。
頭から水を浴びてタオルでガシガシと拭いている姿は猫が水をプルプルと払っているみたい(笑)
可愛い。
「ごめんね。水かかっちゃった？」
視線に気づいた彼に突然話かけられてパッと目を逸らした。見てたのバレた？
『いえ…大丈夫です』
俯きながら横目にチラッと見ながら返事をすると「良かった」とにっこり笑ってからグラウンドへと走って行った。
夕方の西陽のかかる彼の笑顔はすごく眩しかった。
なんとなく…
その背中越しにグラウンドを見つめていたら
「あれー？A？なにしてるの〜」とハナの声がした。
『ハナー！！ハナのノート私の鞄に紛れちゃってて。渡そうと思って待ってた』
HN「あ〜。そんなの明日でも良かったのに〜。わざわざありがとね。まだ時間平気？これ終わったら帰るからちょっと待てる？」
『待ってるよ』と答えるとハナはカゴいっぱいのタオルを私に見せて部室の方へと歩いて行った。
ハナを待つ間に私はまたグラウンドへ目を向ける。
小柄な体で相手を躱しゴールを決めていたのは先程の彼だ。
その姿はやっぱり眩しくてまた彼ばかりを目で追ってしまう。
NH「Aお待たせ。帰ろっか」
ハナに声をかけられてすこし名残惜しい気持ちで学校を後にした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 143人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あや(プロフ) - りんさん。いつもありがとうございます。ベクちゃん傷つけてごめんね（ ; ; ） (2019年8月21日 2時) (
レス) id: 65d7bf85b9 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ミンソギ…ヒロインちゃんは、後悔するね、ベクちゃんキズついちゃうね…ふぅ（ ; ; ） (2019年8月21日 0時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ルーハンたらね、まあ彼女さんは、素敵なんだね、ミンソクさん、ヒロインちゃんにぶつかって欲しいな(^^) (2019年8月17日 20時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - アハ^_^ヒロインちゃん (2019年8月15日 9時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あや | 作者ホームページ：http://yasashiisenpai1
作成日時：2019年8月6日 15時
