ストロベリーホーム 2

お祭り騒ぎの帰り道 ページ8

カランカランとそれぞれの下駄の音がお祭りの余韻を引きずる


「楽しかったぁー」

「やっぱ祭りは最高！」

「混んでてちょっと疲れたけどね〜」


いつの間に買ったのかイーシン君の頭にはキャラクターのお面が付いていてジュリちゃんはさっきからヨーヨーをパシャパシャ鳴らしてる


『うん、楽しかった！』

「ねぇヌナ、さっきから手に持ってんのなに？」

『あっこれ？ネコ』

「わっブッサ」

『ブサ可愛いでしょ、ミンソク君が射的で取ってくれたの』

「ヒョンが？やっるーっ」


チャニョル君に腕を突かれたミンソク君は少しムスッとしながらも嬉しそう


「あれオッパも同じの持ってる！」

『ネコと一緒にヒツジも取れたの』

「お揃いじゃん」

「ネコはヒョンでヒツジはヌナみたいだね〜」

「あぁ！ふわふわホイップクリーム！」

『ふわふわ、ホイップ？なにそれ』

「なんか懐かしいな」

「僕、今では納得してるよ〜」


あたしを置き去りにしたまま3人は懐かしそうに話している。
ヨンジオンニとジュリちゃんを見れば、なんのこっちゃと言うように肩を上げた


「夏にしたかった祭りは行けた！あとは海にバーベキューに花火だなぁ」

「え、海行くの？」

「夏と言えば海でしょ」

「やだよ〜日焼けするじゃん」

『確かに日焼けは大敵』

「水着だってないし」

「買えばいいじゃん」

「えー行くなら買ってよ」

「そうだよ水着買うお金なんてないんだから」

『水着なぁ〜あんまり着たくないよね』


あたしを含め3人に言われるチャニョル君は人差し指を耳の穴の中に入れてあたし達の会話を遮断する


「チャニョル、海はなしだな」

「ヒョン！いいの！？」

「だって行きたくなさそうだし」

「僕も正直暑いのはなぁ〜」

「イーシンヒョンまで！」

「それにヒョン…ヌナの水着姿」


ヒソヒソと話すチャニョル君とミンソク君の会話はあたし達には聞こえないけど、チャニョル君にプロレス技をかけるミンソク君は耳が真っ赤だ。


「ギブギブギブ！」

「本当好きだねプロレス」


その時ドーンッと大きい音が空に響く


「わっ綺麗！」

「おっき〜い」

「ねっね、2階からだったらよく見えそうじゃない？」

『早く帰ろう！』


カランカランと早く鳴る足音が楽しくてしかたない


「あっちょ、俺達置いてかないで…！ヒョンは離して！」

「もうちょっとここに居ようかチャニョル君」

「ギブーッ！」

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