ストロベリーホーム 2

君の浴衣姿 ページ6

2階から降りてきた3人がジュリの合図で横一列になる。もちろん1番に目に留まったのは白と赤い柄の浴衣を着たAちゃんだ
アップした髪から覗く首筋に思わず息を飲む


「さぁ行こう」

「まっつっり！まっつっり！」


玄関に向かうみんなにソファーから立ち上がるとAちゃんの髪飾りがズレてる事に気づいて手を伸ばし髪の毛に触れる。Aちゃんが振り向いた


「あ、ごめん。前向いてて、髪飾りズレてる」


髪を崩さないように慎重に髪飾りを直す
白い肌から覗くうなじが余りにも色っぽすぎてキスしたくなる。
無意識に顔が近くなっていたのか首筋に息がかかり微かに肩が揺れたAちゃんの姿に自分の下唇を舐めて噛んだ


「はい、直った」

『ありがとう…』

「似合ってるよ浴衣」


俺の言葉に赤くなる顔が可愛い




ヨンジヌナが言うようにいくら2日目でも人の混みようは半端ない
それでも構わず先に進むチャニョルとヌナ、イーシンとジュリは周りに目を奪われてて目の前を歩くAちゃんはそれに遅れないように着いて行く

正直Aちゃんの後ろは俺以外歩かせたくない、もちろん横にも。
纏められた髪から首筋、肩のラインから細くなるくびれ…後ろ姿を眺めていると突然振り向いたAちゃんにビックリして焦る


「あー、俺はみんなが食べたいの食べるよ」

『じゃあ焼きそば食べよう』

「うん」


さっきからAちゃんを見る目が熱を帯びてて自分にため息がでる。なに考えてんだって…
そんな俺の気も知らないで目の前でわたあめを差し出すなんてある意味小悪魔なんじゃないかって思う

自分だけ今にも気持ちが暴れ出しそうなのが悔しくて手首を掴んでわたあめを食べた。
恥ずかしそうになったまでは良かったのに、自分の手に付いたわたあめを口に運んだ時点で俺はあっけなく負ける


「…それやっちゃダメ」

我慢できなくなる。



「さすがに中心は混むわ」

「イーシンオッパ腕掴んでいい？」

「うん」


イーシンとジュリを見てAちゃんを見る
何回かぶつかってる姿も見ただけあってすぐに右手を繋いだ
驚いたAちゃんにはぐれたらいけないから、なんて繋ぎたい本当の理由を隠す


「嫌？」

『嫌じゃ…』


赤くなる顔がこっちを見る
俺と同じようにドキドキしてくれればいい、そう思ったら自然に口角が上がった。

ネコとヒツジ→←再び繋いだ手

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す