ストロベリーホーム 2

ムーンナイト ページ48

キスしてもいい？


ハッと目を覚まして瞬きをする
嗅ぎなれた自分の好きな香りとカーテンに自分の部屋であることを確認してホッと息をつく


『…』


そっと指先で触れた唇
夢の中で触れたような感触があった…生々しいくらいに。しかも相手はミンソク君
夢の中でそんなことしてしまうなんて…！
きっとその相手であろう枕に顔を埋めてジタバタする


『てかまた酔って寝ちゃったんだ…』


顔を触るとメイクが落とされていて、服も着替えさせられていた
ヨンジオンニとジュリちゃんがやってくれたんだろう


『迷惑かけてないかな』


前にあったことを想像してサッと血の気が引いてく
ベットの傍にある時計を見ると深夜0時を回った
お風呂にも入りたいし、まだ誰か起きてるかもしれない。

ベットから起きがり部屋を出る
1階に続く階段からリビングの明かりがついてるのを確認するとゆっくりと階段を降りて行った


『へっくし』

「うぉ！」


突然の音にソファーに座ってた人物が振り向く
…なんで夢を見たこのタイミングで


「…Aちゃん…体調どう？気持ち悪くない？」

『うん、大丈夫…』

「そっか良かった」


グォーンと冷蔵庫が頑張って冷やしてる音だけがリビングに響く
どうしよう、変に意識しちゃってまともに喋れない。それにミンソク君も少し気まづそう


『お、水飲んでくる』

「あっ俺も飲む」

『持ってくるね』

「ありがとう」


キッチンに向かい2人の専用カラーのオレンジとレッドのコップに冷蔵庫から出したミネラルウォーターを入れ、ミンソク君がいるソファーに運んだ


「ありがとう」

『ううん』


3人が座れるソファーに1人分空けて座るとミンソク君が確認するようにチラリと空いた隙間を見る
その視線に焦って少し間をつめるとコップの水を喉に流し込んだ。


『…ミンソク君』

「ん？」

『あたしまた…酔っ払って寝たみたいだね』

「ふふ、うん」

『ごめん。また迷惑を』

「大丈夫、帰りはちゃんと歩いて帰ったし」

『あっそうなんだ』

「うん、屋上に連れてって……」

『うん？』

「…その時に寝てただけだから」

『そっか』


…屋上？
確か夢の中でも屋上にいた気がする。
どこからが夢でどこからが現実だった？あのカウンターの女の人の話しもしてたような…


「Aちゃん？」


不思議そうに覗き込んだミンソク君に夢の姿が重なってそっと指先が自分の唇を触る。
その時ミンソク君が大きく瞬きをした

2人の距離は→←小さな一言

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