ストロベリーホーム 2

会いたいの言葉 ページ37

バイトを終えて家に帰ると今日ご飯当番のジュリがおかえり〜と菜箸を振った


「ヒョン〜おかえり」

「ただいま」

「ご飯すぐできるから」

「分かった。荷物置いてくる」

「今日はカレーだって」

「ジュリの時はだいたいカレーだろ？」

「オッパ！そんなこと言うとあげないよ！」

「ごめんごめん」


頬を膨らますジュリに平謝りして自室に向かう
鞄を置いて携帯を取り出すとメールが着てたことに気づいた。
そうえばAちゃん、部屋にいるのかな…電気は点いてなかったけど

画面をタッチしてメールを開くと今思っていた相手からのメールで瞬きを数回する
それに驚いたのは文面【会いたい】たった四文字だけ


「…会いたいって」


徐々に顔や耳が赤くなってくのが分かる
口元を覆うと何度も何度もその文字を読み返した
好きな子から会いたいの言葉なんて嬉しいに決まってる。ふとメールが着た時間を見ると1時間前
今家にいないのかと自室の上にあるAちゃんの部屋に上を見上げる

会いたいって…今どこにいるんだ？

電話をかけようと履歴を探した瞬間電話が鳴って携帯を落としそうになった…ルーハン、


「もしもし」

《あっミンソク？今いい？》

「おーどうした？」

《Aちゃんって家にいる？》

「え？…いや、多分いないと思う」

《やっぱあれAちゃんだったのかなぁ》


ルーハンの言葉に少しだけ携帯を握る手に力が入る


《今さっきさ見かけたような気がしたんだよね、名前呼んだけど振り向かなかったから違うのかなって》

「…1人だった？」

《いや、男と一緒だった。なんか引っ張られてたから気になってさーミンソクに電話してみた》

「それって」

《まぁでも友達かもしんないし》

「1時間前に…」

《ん？》

「会いたいってメール着てた」

《え！？それどうゆう事？》

「…ルーハン見た場所どこ？」

《えっあーっと》



鞄を握りしめて部屋を飛び出す
突然鳴ったドアの閉まる大きな音にジュリが慌てて玄関まで走ってきた


「ちょっとオッパ！？」

「ごめん！出掛ける！」

「えぇ！カレーは！？」

「帰ったら食べるから！」


勢いよく閉まった玄関の前で立ち尽くすジュリにイーシンが駆け寄る


「オッパ…そんなにあたしのカレー食べたくなかったのかな」

「んな、まさか」

「イーシンオッパァ…」

「帰ったら食べるって言ってたでしょ？ほら、食べよう？」

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