ストロベリーホーム 2

不細工で不恰好な2匹 ページ35

テウン君と訪れたのは1度ミンソク君と映画を見た場所だった。
確かにここならショッピングもできるし遊ぶとこもたくさんある


「あっAさん映画とかは？観ます？」

『映画？映画は…』


ミンソク君と観に行った日を思い出してドキリとする。あの日帰りの電車で繋いだ指先の感触を思い出して指先を握り締めた


『え、映画はいいかな』

「そう？じゃあブラブラ歩きますか！」

『うん』

「あっゲーセン！やりましょうAさん」

『えー？』

「車のやつ！」


テウン君に連れられてカーゲームの座席に乗り込む。お金を入れて車の設定をするとスタートの合図を待った


「負けないから」

『あたしだって』


こうゆうの実は得意なんだよね！
GO！という文字にアクセスを思いっきり踏む。テウン君の車を追い抜きカーブでスピードを緩める
途中隣から悔しそうな声が聞こえて口角をあげるとそのままぶっち切りの1位でゴールした


『よっし！』

「あーっ！チクショー負けた」

『あたし得意なんだ、こうゆうの』

「先に言ってよ〜」


肩を落として項垂れるテウン君に笑うと置いていた鞄を持って歩き出す


「次はUFOキャッチャーしましょ」

『あっこれは苦手かも』

「欲しいのあったら言ってください。取りますから」

『ふふっ、うん』

「あれ、これAさんの鞄に付いてるの似てる」


テウン君が指差すケースを見れば確かに鞄に付いてる不細工で不恰好なネコに似てる
とゆうか、これがクッションサイズになったって感じだ。ネコにヒツジ、犬やウサギまでいる
これ…取ったらミンソク君喜んでくれるかな。


『これやろうかな』

「じゃあ僕やりますよ」

『ううん、これあたしが取りたい』


お金を入れてネコとヒツジを見る。この２つは絶対に取りたい
ミンソク君の笑った顔が浮かぶとボタンに手を触れ押した






「あーおっしい」

『取れそうなのにー！』

「Aさんもう9回もやってるし諦めたら？」

『あと1回！これだけ』


小脇に抱えたネコがグニャリと押しつぶされる
あとあのヒツジだけ。ミンソク君のヒツジ…あともうちょっとなのに…！
最後と言ったお金を入れて心の中で祈る。お願いします！

ゆっくり動いたアームがゆっくりとヒツジに近づきお腹をガッチリ掴むとヒツジが上に上がっていく


『落ちろ落ちろ落ちろ』


あたしのしつこい念が勝ったのかヒツジは吸い込まれるように穴に落ちた
ミンソク君ゲット！！！

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