ストロベリーホーム 2

ザ・キャッツ ページ20

『はぁーい最後ミンソク君〜』

「…俺もすんの？」

『するでしょ？』

「…はい」


ソファーに座ったミンソク君と向かい合うとアイライナーの蓋を開ける
イーシン君から奪ったアイライナーでみんなの顔が猫顔になっていって、なんだかんだみんな楽しそうに写真を撮ったりして遊んでる


『ミンソク君動かないで』

「くすぐったい」


鼻をクルクル真っ黒くすると両頬に3本線をサッと描くと口元にとりかかった


「オッパ元々猫顔だから1番似合いそう」

「鼻とヒゲだけでも十分」

「全然嬉しくないんだけど」

『ミンソク君喋らないで』


口元に集中してるからか自分の唇も突き出してくる
ミンソク君はみんなが言う通り元々猫顔だから綺麗に完成させたい。
丸みとなる先を描いているとミンソク君の手がスッとあたしの口元を隠した。不思議に思いミンソク君を見上げる


『なにこの手』

「気にしないで続けて」

『邪魔だよー』

「ダメ」


眉間にしわを寄せ再び手を動かしていくとミンソク君がペロリと下唇を舐めて一瞬手が止まる。いかんいかん、集中集中…
とはゆうものの手が口の前にあると噛みつきたくなる。女の子って時々ない？噛みつきたくなる感じ

顔の落書きも終わりジッとミンソク君を見ていたらその視線に気づいたミンソク君が遊んでるみんなからあたしに向けられる
見つめ合うこと数十秒、次第に耳が赤くなってきたミンソク君が耐えきれなかったようで口を開いた


「…なに」

『目の前に手があると噛みつきたくなる』


口元近くにあったミンソク君の手が驚いたように少し震える


「…じゃあ噛んでみれば？」


今度はあたしが驚く番
まさかそんな事言ってくるとは思わなかった。
猫顔の可愛らしい顔が挑戦的に細められる
…受けてやろうではないか

目の前の手に視線をうつして口を開ける
思いっ切り噛んでやろう、そう意気込んでミンソク君の小指に唇が触れた途端ミンソク君の手があたしの口を塞いだ


『んー！』

「いくらなんでもこれは無理」

『んんーっ！』

「落書き終わった？」


頭を縦に振ると口を塞いでた手が離れる


『…ぷはっ』

「ヒョンも描き終わったーやっぱ1番似合う」

「なんかハロウィンみたいね」

「今年やる？みんなでキャッツ」

「気持ち悪」

「1番似合うオッパが言わないでよ」


みんなが騒ぐ中噛みつけなかったあたしはなんかムズムズして下唇を噛む。そんな姿をチャニョル君のカメラがシャッターをきった


「ヌナまじ猫」

『消して！』

メールの差出人→←目覚めた猫

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す