ストロベリーホーム 2

夜と一緒にあなたを待つの ページ17

時計の針は23時を指した
お風呂も入ってソファーに座って本のページをめくり1分しか経ってない針に息をつく


「ヌナ寝ないの？」

『うーん…』


クマの抱き枕を片手にあくびをしたチャニョル君は寝る準備万端らしく眠そうに目を擦った


『いつ帰ってくるかな、ミンソク君』

「19時くらいには帰ってくると思ったけどね」

『そうだよねぇ…もうちょっと起きてる』

「ヒョン喜ぶと思うよ」

『もぅ、そんな事言わないでちゃっちゃ寝なさい！寝る子は育つから』

「これ以上育ったら俺ギネス載るよ」

『そうなったら拍手したげる』

「拍手だけかよ〜今ならサイン書いてあげるけど」

『なにそれっいらないよ』

「ヌナひっど！後悔しても知らないから」

『はいはいーもぅ寝なって』

「ふぁ〜寝る。…おやすみヌナ」

『おやすみ』


チャニョル君が部屋に入るのを見送ると再び持っていた本を読み始めた









うぅん…くすぐったい

『んっ…』

「Aちゃん」

『んー』

「Aちゃん？」


ミンソク君の声がする
ゆっくりと重い瞼を開け瞬きをするとミンソク君の姿がぼんやりと映った


『ミンソク君？』

「こんなとこで寝たらいくら暑くても風邪ひくよ」

『今…何時』

「今夜中の1時半」

『遅いぃ…』


いつの間にかソファーで寝ていた体を起こしミンソク君の座るペースを空ける。
隣にミンソク君が座ったのを確認して、まだボーっとしてる意識の中ミンソク君を見つめた


「他の地区のコーチ達とご飯食べてたらこんな時間になったんだ」

『そっか…』

「携帯の充電も切れて電話できなくて」

『ミンソク君』

「ん？」

『おかえり』


ミンソク君の目が大きくなる
たった3日間見てないだけなのにその表情が懐かしい


「…ただいま」

『ふふっ言えた〜』

「もしかして帰ってくるの待っててくれた？」

『うん、言いたくって』

「…」


ミンソク君の腕が伸びたことに気をとられていると暖かい温度とミンソク君の匂いがあたしを包み込んだ
一瞬にして意識がハッキリと戻ってきて瞬きが止まらない


「すっげぇ嬉しい…」


耳元にミンソク君の声が響いてゾクリとする
今以上に強く抱きしめられて息が漏れた

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