ストロベリーホーム 2

自惚れるのがこわくて ページ15

駅に着いて改札を抜けると背の高いチャニョル君はすぐに見つかって携帯をいじって下を向いてる姿に駆け寄った


『お待たせ』

「ヌナ！おかえり。大丈夫だった？」

『大丈夫だよ、お酒も一杯だけだし』

「かっこいい人いた？」

『うーん、別に…あっ1人だけ良い子はいたよ』

「は！？」

『あっ良いって言うのは性格が他の人より良いって意味ね。気になるとかじゃなくて』

「でもそいつがヌナ気に入ってたら？」

『ないない、あたしもないし』


チャニョル君が目を細めてジッとあたしを見る
シスコンチャニョル君、うぅん〜可愛いって思うあたしはヤバいかな


『あぁ！チャニョル君！ミンソク君に教えたでしょ！』

「うん、ヒョンから連絡あった？」

『4回も！急用かと思って電話出たら、食事会ってなに？って』

「ぶはっ俺が電話した時もやばかった。はぁ！？ってめちゃでかい声で言われて耳キーンてなったもん」

『2人とも心配しすぎ』

「そりゃするでしょ、ヒョンと俺の心配は違うけど」

『それミンソク君も言ってた』

「……ヌナってさ〜」

『うん？』

「ミンソクヒョンの事どう思ってんの？」


その場に立ち止まりチャニョル君と見つめ合う
なんで？急に？そんな？疑問が一気に頭を駆け巡ると顔が次第に熱くなってくるのを感じた


『えっえ？なにっ…なにそれ』

「なにそれって、だはっヌナ動揺しすぎ」

『変なこと言うから！』

「でも俺から見るとさ2人ともいい感じだと思うけど」

『ダメ』

「え？」

『ダメ！ダメなのそう思っちゃ』

「なんで」

『…そう思って違ったら嫌だから』

「ヌナ、そこまで思わなくても。俺見てて良い雰囲気だと思うよ？」

『自惚れて傷つきたくない』

「…ヌナ」


チャニョル君の大きな手が頭を撫でる
悲しそうな表情をされるから涙が出そうになった


『ミンソク君があたしと同じ気持ちだったらいいなって思うことはたくさんあったよ？もしかしたら…とか』

「…」

『でも、そう思うのがまだ恐い』

「ヌナ…ごめん。俺」

『ううん大丈夫。チャニョル君がそう言ってくれて嬉しかったし』


あたしが笑うとぎこちないけどチャニョル君も笑ってくれた


「ヌナ」

『ん？』

「ギューッてしたげる」

『ええ？』


大きな身体があたしを包み込んでギューッとしてくる。うぅーっ！ハッピーウィルス充電中！


「ヒョン怒るかな」

『え？』

「まっいっかー！」

『シスコン〜』

「ヌナだってブラコンじゃんー！」

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