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「……なんで、なんでそんなこと言うの、?」

「もったいなくなんかないよ」

思い出ばっかりなんて……
ひどい

「わたしがどんな風に毎日過ごしてようとわたしの勝手じゃん」

「勝手じゃないよ」

「なんで
「勝手じゃない。」

ピシャリと遮られて
ぐって口を紡ぐ


そしたら
「あのね、A」って ちょっと優しくなった


「びっくりしたって、言ったでしょ?さっき」
「俺もお前に会ってびっくりしたよって」

「……」

「すごい大人になってんだもん、お前」

「2年ぶりなんだから…そんなの当たり前じゃん」

「当たり前じゃないよ。俺らくらいになると久々に会ってもそんな大した驚きってないんだから。基本的に」

「でもお前に会って、それってたしかに2年の変化って言ったらそれはそれまでなんだけど、」

「すげー、なんか、なんていうか、」

「やっぱ 俺にもまだ教師の血が流れてんだろーなぁ」

「嬉しかった。すごく。お前の成長が」

「……….…」


先生の言葉が
じゅぅって胸に沁みる


「だから、辞めた甲斐あったなぁって思ったんだよ」


「俺はさ、お前のせいで辞めたって思ったことはなかったけど、」

「でも、」

「お前のために自分の道を選んだわけだから。その分、」

「会えなくても、元気に楽しくやっててほしいって願う気持ちがあるのは、普通じゃないかな?」

「、、、、」

「新しい環境に馴染んで、なるべくたくさん笑ってるといいなぁって、さ?」

「意味わかる?」って覗き込まれて 答えに困って顔を背けると
「ふてくされんなよー」ってほっぺをつままれる


ふてくされてるんじゃないよ
ただ、ミンソク先生の言葉の意味が、重みが
胸につかえて何も言えないだけ



「…でも、先生、」

「うん?なあに?」


「だからって、わたしが先生のこと思い出さないなんて、できないって思わなかった?」

「わたしがちゃんと先生のこと忘れられるって、」

「先生は、、思ったの……?」


頬から離れた先生の手が
ゆっくり降ろされる



「思ったよ」




「だって、お前の世界は急激に広がるし」

「知らなかったこといっぱい、知るチャンスがあって」


「いろんな出逢いがあるんだから」









……ああ、そっか







.






わかった






”この先の人生には、お前の想像以上にいっぱいいるよ”


いま、わかった



「先生、わたしね、」


この2年の、意味



「いろんな人に会ったよ」









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なつみ(プロフ) - はじめまして!このお話、続きは書かないんですか?面白いので是非読みたいです! (2019年1月31日 22時) (レス) id: cfdc0cc64e (このIDを非表示/違反報告)
RiRi29159720(プロフ) - 全部の苺大福さんの作品を久しぶりに読み返したんですが、やっぱりミンソク先生が一番好きです (2018年11月19日 0時) (レス) id: 623636caf3 (このIDを非表示/違反報告)
けいこ(プロフ) - はじめまして!ミンソク先生策士すぎます〜!スングァンにはごめんねって感じですけれど先生の一枚も二枚も上手なスタイルにキュンキュンしてしまいます(*´∀`)♪ (2018年6月13日 12時) (レス) id: 6aedd05e07 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - はじめまして。ちょっと気になって読み始めたらどはまりし、ここまで読みきりました。いろいろ思ったことはあるんですけど、何て言うか難しいですね!人の心って……先生に振り回されながら読んでました。とても面白かったです!久しぶりにどつぼな作品に出会えました! (2018年6月4日 12時) (レス) id: b8f2817426 (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - どうしてもミンソク先生に会いたくなってまた読みに来てしまいました!本当に苺大福さんのお話大好きです♪ (2018年5月27日 0時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:苺大福 | 作成日時:2017年8月17日 10時

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