すのーどろっぷ (ページ42)

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うそ、だろ…
A先輩の勘違いじゃなかったんだ…

「なんで…」

「え？なんでって」

先輩はきょとんとした顔をして、組んでた足を解いて前に垂らす

「断ったらいけないの？」

いけないのって…っ

「だったらどうして、」

『あーーーやばいよもう！！どうしよう。信じられる？！クリスマスだよ？！』
『もう～死ぬかと思った！！心臓バクバクして』

「どうしてクリスマスに二人で会ったりしたんですか」

『一日一食なの！！』
『ミンソク先輩、プレゼント何がいいかな～』

「A先輩がどんな気持ちで
「ギョンス、」

「なに怒ってんの？」

…ぞくっと背筋が震えた気がした

「予定がなかったから、断る理由も無いし一緒にご飯食べただけだけど？俺は」

相変らず顔色一つ変えないミンソク先輩

「付き合って欲しいって言われたけど、俺にその気はないから断った。」

僕は今にも掴みかかりたい気持ちを抑えるのでやっとだっていうのに…

「それだけだよ」

「それだけって…先輩、A先輩にほんとに少しの気もなかったんですか？」

「うん」

ミンソク先輩がつまらなさそうに頷く

「可愛いとか、言ったら…勘違いさせるとか思わなかったんですか…」

「俺が可愛いとか言ったって？あの子に？」

「……え？」

あまりにも予想だにしていなかった答えに
ぎゅっと握りしめてた拳からすっと力が抜けていくのがわかった

「悪いけど、言った記憶ないや。」

『可愛いって言われたの！！！』
『そのままで十分だよって～～！！』

すと、って机から降りて服を軽く直す先輩は
そのままポケットに手をいれて「用それだけならもう行くね」って扉に足を向けた

僕は・・・一歩も動けないでいる

「先輩……」

「あー、ごめんね。ギョンスの仲良しの子なのに」

先輩の顔はいつもとなんら変わりはないはずなのに
どうして今日に限って瞳の奥が
やけに冷たく感じるんだろう

先輩が

ミンソク先輩が

わからない

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