すのーどろっぷ (ページ3)

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いや、それはすごく
端的に言ったらそうって話で

その先輩を偶然に見かければ見かけるほど
後輩から先輩にまつわる話を聞き出せば聞き出すほど

あー、好きだ
そんなとこまでかっこいいんだ
めっちゃタイプだ

って、それはますます、いわゆる好きに近づいて
いやもはや、好き、でしかなくて

スタート時点で 100パーセントストライクゾーンに命中したその先輩は

数週間後に、運良く一言言葉を交わしたやいなや

20パーセントの天にも昇るきゃっほう～っと
80パーセントの胸を握りしめたくなるうぐぐが
複雑に混ぜこぜになった

要するに

100パーセント恋におちた。

「あ、足りないね。これ、いいよ。」

恋に落ちちゃったんだ。

その日ドッキンドッキンしながらも、
さして仲良くない同級生と共にあえて先輩集団の後ろに座ったわたしに
先輩は先輩の分のプリントをくれた

目が悪い、という理由でこの日一緒に座るのを放棄した後輩に
500万回はこの日この時この瞬間の話をしたと思う

前から回ってきたプリントのうちの1枚なんだから
それはまだ先輩のものでもなんでもなかったんじゃないか、

そーゆう思いやりのない分析は最初の一回だけで
残りの449万回、ぎょんすは静かに聞いていた。
右から左に聞き流していた、という説もなくはないけれど。

今でもこの日のプリントは大切な思い出として家で保管している

プリントだけじゃない
ちょいと隠し撮りさせていただいた写真たちも

正規のルートで頂いたキャラメルはもはや家宝だ

正規のルートというのは他でもない

手渡しだ

後輩にあげるついでに隣に座るわたしにも一緒にくれたんだ

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