身分 ページ23
「ていうか、これでミミの身分的なものは解決してない？族長どころか貴族の家柄って…」
ホソクの言葉にテヒョンが飛びついた。
「つまり、この中の誰か一人がミミと正式に結婚できるということ？」
困惑したジミンがそっと隣りのソクジンに尋ねた。
「どういうことですか？」
ソクジンは笑いを含んだ声で言った。
「グクとテヒョン、ユンギがミミに惚れててね。それまでミミが捨て子ということで
及び腰だったのだけど、貴族それもパク家の令嬢なら、村人たちも反対できないし、ね。」
「ね、僕とだったら一生楽しいよ！」
と謎のアピールをしてくるテヒョン。その彫刻のような顔の無駄遣いとしか言いようがない。
「貯金もある。ギャンブルに興味はない。タバコもやめた。酒は強いが、好きじゃない。趣味は…」
まるで結婚相談所に来たかのようなプロフィールを滔々と述べるユンギ。
「お前のことは…誰よりも知ってるから。」
照れながらも、王道俺様ゼリフを吐くグク。ウサギに見えなくもない。
「ほら、ミミちゃんがこまってるよ。」
長男ソクジンのフォローにミミが感謝すると、抜け駆けだと騒ぐテヒョン。
「ところでジミンはこの村で店を出す気はない？」
ホソクの言葉にジミンは慌てた。
「僕なんかがいいんですか。」
「ていうか、何を売ってるんですか。」
グクの冷たい言葉に、ただでさえ背の低いジミンがより首をすくめた。
「一応、薬です。」
「そういや、ジミンよく転けるもんな。効果は実証済みか。」
ユンギのからかいにジミンは顔を赤らめた。
「よく転けるのは事実ですけど…」
「あの私、水くみにいってきますね。」
ミミの声は喧騒のなか、近くにいたホソクくらいにしか届かなかったらしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
AULA−輝き(プロフ) - ユンギさんとテテ…。まあ友達ではありますね。いい人が見つかるといいな… (2019年4月4日 16時) (
レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
闇子(プロフ) - ユンギさんとテテはどうなりますか？ユンギペンなもので、気になります。 (2019年4月4日 16時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 面白いので、ぜひ完結してください。 (2019年4月4日 16時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
茜★(プロフ) - 更新待ってます！ファンタジー風だけど、すごく人物描写がいいです。 (2019年4月4日 15時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
りんご姫(プロフ) - 前作の得体の知れない少女と不良たちから飛んできました！素敵な作品です。 (2019年4月4日 15時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：AULA −輝き | 作成日時：2019年3月6日 13時
