助け ページ13
「大丈夫か?」
低音でどこか心地よいその声にミミはぱっと頷いたが、助かったという安心感からかミミの目から涙があふれた。
涙をとめないと、と強く思うほど涙は止まらず、しゃくりあげるミミの背中を、収まるまでそっとさすってくれる。
「おさまったか?」
その声にミミはゆっくり肯いた。
「ありがとうございます。」
ミミが頭を下げると、その男は顎に手をあてて、ミミの顔を起こした。
思わず、ミミは顔を赤らめたが、男は構わずに立ち上がると歩き始めた。
「あ、あのお名前は?」ミミが思わず、声をかけると男は振り向いた。
「お前は?」
「チョン・ミミです。」ミミがあわてて答えると男はすこし笑みを浮かべて言った。
「俺はミン・ユンギだ。覚えておけ、ミミ。」
男は今度こそ颯爽と歩いていった。
しばらくぼおっとしていたミミはふと正気に戻り、あわてて立ち上がると品を広げていた場所に戻った。
しかし八つほどあった品は全て消えており、その代わりに金貨が三枚並べられていた。
ミミはあわてて金貨をつかむと、その場を離れた。
何の証拠もなかったが、おそらくミン・ユンギさんだろう。ミミは金貨に頭を下げると、あわてて中央から村に向かった。
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AULA−輝き(プロフ) - ユンギさんとテテ…。まあ友達ではありますね。いい人が見つかるといいな… (2019年4月4日 16時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
闇子(プロフ) - ユンギさんとテテはどうなりますか?ユンギペンなもので、気になります。 (2019年4月4日 16時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 面白いので、ぜひ完結してください。 (2019年4月4日 16時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
茜★(プロフ) - 更新待ってます!ファンタジー風だけど、すごく人物描写がいいです。 (2019年4月4日 15時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
りんご姫(プロフ) - 前作の得体の知れない少女と不良たちから飛んできました!素敵な作品です。 (2019年4月4日 15時) (レス) id: a376a7214f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AULA −輝き | 作成日時:2019年3月6日 13時