さとしのこと（気象系病系） (ページ26)

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倒れるページ26

ベッドの上、力なくあぐらをかくニノ。

広げた智の絵。

ニノ「俺・・・そんなに笑ってなかったんだなぁ・・・」

俺のために・・・いつの間に仕上げてたんだろ・・・

絵に見入る。

ｺﾝｺﾝ

ニノ「あ、はーい」

ｶﾗｶﾗ

翔「ニノ～きたよぉ」

ニノの顔を見て驚く翔。

翔「どしたの？どっか痛むの？」

杖をつきながらゆっくりとベッドに近づく。

ニノ「翔・・ちゃ」

翔「ん？」

翔の優しい声がまたニノの涙を誘った。

ニノ「ｸﾞｽｯ」

翔「どーした？なんかあったの？」

ニノ「智がっ・・・」

翔「智君？」

ニノ「智がぁっ」

ぬぐってもぬぐっても、どんどん溢れてくる涙。

よしよしと背中をさすり、
ニノが落ち着くのを黙って待つ翔。

翔「智君、なんかあったの？」

ニノ「咳がひどくて、苦しそうで・・・
俺、なんもしてやれなかった・・・
智が目の前で消えちゃうような気がして、
怖くて怖くて・・・っ」

翔「そっかぁ・・・」

小刻みに震えてるニノの手を、静かに握る翔。

グラッ・・・

突然ニノの視界が揺れる。

力が入らずそのまま翔にもたれかかる体。

翔「！！ニノ？！」

目を覚ますニノ。

翔「ニノ？大丈夫？」

ニノ「ん・・・」

翔「ニノ・・・？
しばらく安静ね？無理してたんじゃない？」

ニノ「絵は？」

翔「絵？あぁ、ニノが持ってたやつ？」

テーブルを指差す翔。

ホッとするニノ。

ニノ「ありがと・・・
翔ちゃん、ずっとここに？」

翔「うん、目が覚めた時、誰かいた方が安心するでしょ？」

優しい翔に胸を打たれる。

ニノ「翔ちゃんは体、どお？」

翔「俺？さっき痛み止打ってたから、今は大丈夫だよ。
ってさぁ、俺のことより自分の心配しなさいよ。
ベッドの上とはいえ、あなた倒れたんだからね？」

優しい口調で諭される。

ニノ「ﾝﾌﾌ、ちょっと、心配になっちゃって。」

翔「ﾊﾊﾊ、じゃあ戻るね。ゆっくりしてろよ？」

ニノ「ん、ありがと。」

よっ、と言ってゆっくり立ち上がる翔の動作を見守る。