さとしのこと（気象系病系） (ページ8)

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イケメンの青年ページ8

検温から始まる朝。

いつも大体平熱で、なんで入院してんのかな
と思うくらいに不思議なほど元気なニノ。

朝御飯を取りに行き、無意識に智の姿を探す。

淡々とご飯を食べて、トレーを戻しにいく。

しばらくベットで漫画を読むことにしたが、
内容がちっとも頭に入ってこない。

ニノ「智の顔でも見に行くか・・・」

ﾍﾟｯﾀﾗﾍﾟｯﾀﾗといつものように廊下を進む。

差し込む日差し。

今日もいい天気だと、目を細めるニノ。

ニノ「さ～としぃ～」

智の返事はない。

何気なく机を見るニノ。

書きかけの絵があった。

へぇ、結構細かいことするんだな、もしかしてA型かな？
なんて思っていると、布団がﾓｿﾞﾓｿﾞと動いた。

ニノ「あ、起きた？具合ど？」

まだボーッとしているのか、焦点が合っていない智。

その顔もまた可愛くて、つい笑ってしまうニノ。

智「おぁよ・・・」

ニノ「うん、おはよ。今日晴れてるよ。」

智がベットから起き上がろうとするのを、手伝うニノ。

智「ﾊｧ・・・」

一息つく智。

ニノ「大丈夫？まだしんどいんじゃない？」

少し考えて、首を横にふる智。

ニノ「そう？ムリしないでよ？」

笑いながら念を押すニノ。

ニノ「朝御飯、食べたの？」

首をふる智。

ニノ「そうだと思った。ﾝﾌﾌ、俺とってくるよ？」

智「んーん、じぶんで・・・」

立ち上がろうとする智の腰に手を回すニノ。

智の体がふらついたのを感じ、智を見つめるニノ。

ニノ「ね、やっぱ俺行くから、待ってて？」

そう言ってニコッと笑うと、智はおとなしくベットに座った。

またﾍﾟｯﾀﾗﾍﾟｯﾀﾗと廊下を歩く。

そこへ、トレーを戻しに来た例の口を尖らせて喋る青年と鉢合わせた。

ニノ「えー？！同じ階だったの？！」

彼のことはずいぶん前から見知っていたため、気づいたときの衝撃は大きかった。

やはり肘で支えるタイプの杖をついて歩いていく。

年齢は同世代のようだった。

すぐにご飯をとり、智の元へ戻るニノ。

一口食べては一息つき、また一口食べては一息つく。

そんなまったりゆっくりした智の食べる様子を見ながら、興奮した気持ちをぶつけるニノ。

ニノ「あの人近くで見るとかなりイケメンなんだよっ俺びっくりしちゃってさぁ～」

智も同じく驚いていた。

智「あったこと、ない・・・」

ニノ「だよねぇ？！」

２人で笑う。