109【俺の所為】 ページ10
呆然としている俺らに、阿部ちゃんは「そんなことどうでもいいでしょ」と厳しく声をかけて
阿「で、佐久間も康二もそのアンチにどう対応したわけ?何で言ってくれないわけ?」
と怖い顔をして尋ねてきた。
これは完全にブラック阿部ちゃん入ってるな、と誤魔化すことは諦め正直に話した。
佐「ごめんなさいって謝って逃げた。」
康「同じく…。」
すっかり小さくなった俺らをみて阿部ちゃんは「ふぅ」とため息をつき、
阿「二人とも抱え込み過ぎ。佐久間の時は6人ななるって決めたんだし、今回は9人になるって決めたんだよ?もうSnowManなんだよ?
アンチする人がいるのなんてしょうがないじゃん。
そのかわりに新しいメンバーで、今のファンの方を喜ばせてあげようよ。」
『加入』文字で表せばたった二文字だけど、この二文字のお陰で俺らは苦しんだ。
いや、苦しんでいる。
佐「あーなんか康二の事言えないね笑。」
阿「二人とも…助けてあげられなくてごめん。
佐久間アンチレター捨ててたの気付いてたんだね。
てかその文句言ってきた人に会った日って…」
俺の様子がおかしかった日を思い出したのか、あの時と同じく心配そうな表情をする阿部ちゃん。
あの時というのは…
佐「そうだよ、母親に会った日。」
あの後色々あっから言いそびれたんだよね。
阿「うわ…俺最低だ。」
俺が言わなかったのがいけないのに気づいた途端、自分を責め始めた。
"そんな顔しないでよ、俺が悪いんだから。"
そう言いたいけど消え入りそうな表情の阿部ちゃんを前にすると言えなくて、前の、心療内科での時と同じような感覚になり、そっと阿部ちゃんに手を伸ばした。
阿「佐久間?」
手を握って、辿るように腕を触って、
肩に触れて、顔に手を添わせる。
確かに、ここに居るんだって安心したら
佐「良かった…。」
と前と同じように無意識に安堵の声が出た。
俺の、この行動には何か意味があるのだろうか。
阿「どうしたの?前もやってたよね?」
佐「分かんない。」
俺自身でも分からないから皆んななんてもっと分かる筈も無く、特に加入組の3人は一連の流れをポカンと見つめていた。
佐「消えちゃう気がして、そしたら無意識にやってた。
何なんだろ?」
阿「ん〜…」
逆に俺から聞いてみるとそこにいた皆んなが頭を捻って考え始めた。
641人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shi★mo(プロフ) - 古鷹さん» ありがとうございます!素敵なお話だなんて嬉しいです!ゆっくりですがアフターストーリー書き進めてますので楽しみにしていてください! (2020年9月27日 3時) (レス) id: 617f873a8e (このIDを非表示/違反報告)
古鷹(プロフ) - shi★moさま 完結おめでとう御座います。あべさく大好きな私はこの重くて素敵なお話をゆっくり噛み締めながら大切に読ませて頂きました。アフターストーリー、健くんとのお話も楽しみにしています! (2020年9月19日 13時) (レス) id: ea12c80722 (このIDを非表示/違反報告)
shi★mo(プロフ) - とむさん» こちらこそありがとうございました!感動して頂けて幸いです!長い間本当にありがとうございました! (2020年7月5日 23時) (レス) id: 617f873a8e (このIDを非表示/違反報告)
とむ - 凄い感動しました!ありがとう御座いました。そして完結おめでとう御座います。 (2020年7月2日 17時) (レス) id: 641e996ae4 (このIDを非表示/違反報告)
shi★mo(プロフ) - ロリポップココアさん» ありがとうございます!私の作品で感動して頂けるなんて本当に嬉しいです。アフターストーリーの方も、投稿したら是非読んで下さい。 (2020年6月11日 23時) (レス) id: 617f873a8e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:霜 | 作成日時:2020年5月30日 13時