111【俺の所為】 ページ12
霧のようなフィルターのかかった視界で、3人をみると酷く心配しているようだった。
当たり前だ。6人の頃もよくパニックを起こしていたけど、3人の前では初めて。
「元気で明るい佐久間」がこんなになるなんて想像がつかないよね。
と、3人の事を考えることで少しは理性を保っていられた。
佐「待って…大丈夫。でもちょっと一人にして、ごめん。」
入ったばっかで慣れてない不安定な3人に余計な心配はかけたくなかったから、本当は今すぐにでも倒れてしまいそうな位だったけど何とか踏ん張る。
照「その状態で一人にするなんて無理だろ。」
佐「仕事までには戻す。全然平気だから。」
深「仕事までにはって、あと15分も無いよ?」
皆んなに反対されたけど、俺じゃなくて歳下の3人を一番気にして欲しい。
佐「俺だって、最年長なんだよ?いつまでも、甘えてられない。」
一言一言発するのですら辛い状態。でもそんなの悟られちゃいけないんだ。佐久間は明るくて元気なんだから。
阿「分かった。」
そんな俺の強がりを聞いてくれたのは阿部ちゃんで
翔「阿部?!だめだろそれは。」
心配してくれる翔太に反対されるも「その代わり俺が付いてるから。」とみんなを説得してくれた。
佐「ありがと。でも、そんな酷い症状じゃないから気にしないで。」
深「阿部ちゃんお願いね。」
みんながチラチラこっちを見ながら出て行き、ドアを閉めたのを確認してからソファに倒れ込んだ。
もう、限界だ。
阿「やっぱり無理してたんだ。」
佐「…だって、3人がいるのに…弱いとこ…見せたく無い。」
阿「大丈夫、佐久間は強いよ。」
音が減ったからか数分後喋れる位まで落ち着いてきて、もう大丈夫かもと思い体を起こした。
阿「ちょっと、いきなり起きちゃだめだよ!」
佐「だいじょうぶ………痛ッ」
阿「佐久間!!」
阿部ちゃんに注意された途端、立とうとした足に力が入らなくなり、ぐらっと体が傾いた刹那に床に打ち付けられた。
早く3人を安心させようと、急ぎすぎた。
打った所から痛みが広がり、落ち着いた筈の症状が一気に振り返した。
だって、地面に全身を打ち付けられるこの状況は
___"あの時"と同じだから
佐「いッ……痛、い………死ぬ………」
阿「どこ打ったの?!佐久間?ねえ!!」
なんでだろう、体が、冷たい
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shi★mo(プロフ) - 古鷹さん» ありがとうございます!素敵なお話だなんて嬉しいです!ゆっくりですがアフターストーリー書き進めてますので楽しみにしていてください! (2020年9月27日 3時) (レス) id: 617f873a8e (このIDを非表示/違反報告)
古鷹(プロフ) - shi★moさま 完結おめでとう御座います。あべさく大好きな私はこの重くて素敵なお話をゆっくり噛み締めながら大切に読ませて頂きました。アフターストーリー、健くんとのお話も楽しみにしています! (2020年9月19日 13時) (レス) id: ea12c80722 (このIDを非表示/違反報告)
shi★mo(プロフ) - とむさん» こちらこそありがとうございました!感動して頂けて幸いです!長い間本当にありがとうございました! (2020年7月5日 23時) (レス) id: 617f873a8e (このIDを非表示/違反報告)
とむ - 凄い感動しました!ありがとう御座いました。そして完結おめでとう御座います。 (2020年7月2日 17時) (レス) id: 641e996ae4 (このIDを非表示/違反報告)
shi★mo(プロフ) - ロリポップココアさん» ありがとうございます!私の作品で感動して頂けるなんて本当に嬉しいです。アフターストーリーの方も、投稿したら是非読んで下さい。 (2020年6月11日 23時) (レス) id: 617f873a8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜 | 作成日時:2020年5月30日 13時