138深澤side ページ16
深「おい！まるで俺が死ぬみたいな言い方じゃん！」
向「死って案外身近やで。生きてたらみんな平等に死がある。当たり前や。それが来るのは今かもしらんし、明日かもしらん」
深「そんなの…痛いほど知ってるよ」
向「なんて？」
俺が小さく呟いた声は、幸いにも康二には届かなかったらしい。康二は続ける。
向「俺は真面目に聞いとるんよ。言いたないんならその理由だけでも教えて。
なあ、俺やってふっかさんの力になりたいんよ。俺の話いっつも優しく聞いてくれたやん。何かお返しがしたい」
翔太といい、康二といい、どうしてここの人間は＿＿＿。
深「はー…もー分かった！しょーただよ」
あまりのしつこさに観念して言うことにした。
向「え、しょ、しょっぴー⁈しょっぴーが⁈」
深「ちょ、しー！静かにしろって」
自分から聞いてきたくせに、驚いてバカでかい声でしょっぴーと復唱する。
深「ちょっとした、アレよ。別に大した事じゃないから」
向「じゃあ今はなんとも無いんやな？」
深「当たり前じゃん」
向「ほんま？ほんまやな？信じるで？」
深「はい…」
向「よし！良かったぁ〜。
にしてもしょっぴーようやったな。ちょっと手加減したんやろうな。ふっかさんの言う通り、自然に治癒してくれるで」
深「え、手加減？」
あの咄嗟の状況で？
向「手加減してなかったら、どうなってたか分からんよ。しょっぴームキムキやから。照にいまではいかんけど」
うわあマジか。怖すぎんだろ。
向「ふっかさんは手出さなかったん？」
深「出すわけないだろ」
向「じゃあ一方的にやられたんか！」
深「まあ、そう。なんなら康二も殴る？」
向「は？なに、急に？自分ドMなん？」
"俺なら優しい康二を怒らすことできるよ。"
康「このおバカ。俺が怒ったとして、ふっかさんに手は出せへんよ」
そっか。
そうだよな。
切り傷でも心配しちゃう康二だから、そんなこと出来るわけないよな。
分かっていたけれど、
…何故だろうか、康二の一言に、謎に安心したんだ。
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わーぉ(プロフ) - すごく面白くて続きが気になります！最後はどんな結末になるのか… (2021年11月9日 0時) (
レス) @page37 id: 88cbea371f (このIDを非表示/違反報告)
霜(プロフ) - オレンジさん» ありがとうございます！そろそろ終幕なので、楽しみに読んで頂ければ幸いです。 (2021年10月15日 11時) (レス) id: 617f873a8e (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 話の続きが気になります。ふっかは黒幕なのかな？メンバー皆んなどうなちゃうんだろう？ (2021年9月11日 4時) (レス) id: 498347d06e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霜 | 作成日時：2021年6月24日 23時
