133渡辺side ページ11
渡「なんだよ、それ」
深「そのままの意味だけど」
渡「冗談だろ？なあ？」
俺よりも背の高いコイツの胸ぐらを掴んで、聞く。
それこそ嘘であってくれよ。そう願って。
深「…俺が冗談言うと思うか？」
渡「お前ｯ…ふざけんなよ！」
俺は怒りに任せて殴った。鈍い音と共にふっかは後ろに転がり、机にぶつかって苦しそうに呻く。
渡「生きてるのかよ」
深「あ？」
渡「生きてんのかって聞いてんだよ！その子は！」
まだ、間に合うかもしれない。心と身体に傷を負わせてしまった彼女に、償うことができるかもしれない。
深「…さあな」
渡「知らないわけないだろ。言えよ。言えって！」
ガンｯと机に拳を下ろせば、ふっかは観念したかのように言った。
深「生きてるよ。てか会ったし。随分前だから今はどうしてるかは知らない」
生きてる…。生きてたんだ。
あの時のあの子が。
渡「良かった…」
一気に力が抜けヘナヘナと地面に座る。
ずっと、後悔してた。ごめんなさいって謝って済む問題じゃないけど、過去に戻れるのならやり直したかった。
涼太にもたくさん迷惑をかけた。ただの幼なじみの俺をずっと支えてくれて。
でもそれはふっかだってそうだ。俺らを迎え入れて、何から何まで面倒を見てくれた。
じゃあなんでこんな嘘を。
深「いってー…。お前力強すぎだろ」
頬を押さえて立ち上がるふっか。何故かその顔は満足そうだった。
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わーぉ(プロフ) - すごく面白くて続きが気になります！最後はどんな結末になるのか… (2021年11月9日 0時) (
レス) @page37 id: 88cbea371f (このIDを非表示/違反報告)
霜(プロフ) - オレンジさん» ありがとうございます！そろそろ終幕なので、楽しみに読んで頂ければ幸いです。 (2021年10月15日 11時) (レス) id: 617f873a8e (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 話の続きが気になります。ふっかは黒幕なのかな？メンバー皆んなどうなちゃうんだろう？ (2021年9月11日 4時) (レス) id: 498347d06e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霜 | 作成日時：2021年6月24日 23時
