寂滅の天使は夜に笑う3 (ページ39)

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120佐久間side ページ39

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仕事、といったら何を思い浮かべるだろうか。

俺には詳しく分からないけど、机に向かってパソコンを操作したり、商品を売ろうと色んな人を訪ねたり。そんなのがきっと普通の仕事、なのだろう。

俺にとってはまるで違う。
仕事と言ったらそれは即ち「殺し」だった。時に殺すだけでは無いこともあったが、大方はそれ。

知能なんて必要無いし、難しいことも何も無い。雇主に従って、ただ機会的にこなすだけ。

それでいくら精神をすり減らそうとも、生きていく為には仕事をするしか無いのだ。

…と。

少し前の俺はそんな価値観を持った奴だった。

なら今の仕事はというと。

向「ひまやー。ひま過ぎて溶けてまう」

目「ならこっち手伝ってよ。って言っても作文書くだけだけど」

向「めめが作文？誰や仕事割り振ったのは。阿部ちゃんが適任やろ！」

目「は？俺にだって書けるし！」

向「いや、ここ！漢字違うやん！」

目「人間誰しも間違いはあるから」

向「全く。こうやで！」

阿「康二それも違うよ。正しくはこう。」

目「ほらー！」

佐「阿部ちゃん忙しいんだから頑張れ！」

目・向「はーい。」

恐らく夏休みの小学生はこんな感じだろう。とても二十歳過ぎの大人には思えない。
他にも。

岩「うわっ！これ印刷したの誰？」

宮「どうしたの？」

岩「1部しか要らないのに50も印刷してる。」

宮「…翔太だね。」

岩「はあ…アイツ最近ミス多すぎ。」

だったり。