リスタート【XM】 (ページ34)

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まさかジュンミョンくんが隣に座るなんて思ってなかったから、緊張してご飯が進まない。

このお肉、食べたいのに…大きな口開けないと無理だうな。

「たくさんよそった割には進んでないね？」

『あ、あはは…』

……あなたが、そこにいるからです。

「明日、教えようか？」

『え？』

「スキー。」

『い、いや！ジュンミョンくんが思ってる以上に下手だし、滑れないし、迷惑掛けたくないから！』

「僕、結構教えるの上手だよ」

この間、5歳の姪っ子にも教えたんだって楽しそうなジュンミョンくん。

『じゃあ教えても…「俺が教えるからいいよ、ジュンミョン」

『…はい？』

ついさっきは、二度とスキーするなんて言うなよってうるさかったくせに。

「ミンソクも滑りたいでしょ？」

「5歳の姪っ子より絶対覚え悪いからこいつ」

『…それは教える人によって変わると思うけど。』

そう呟くと、ものすごい形相でミンソクに睨まれて収縮する。

そんな睨まなくても…

「試合も近いし怪我したくないからさ、俺が教えるよ」

「ミンソクがそういうなら、そうだね」

その後、ジュンミョンくんは誰かに呼ばれてどこか違う席へ行った。

『…ジュンミョンくんに教えてもらった方が私のためなんじゃなかったの。』

「ずっとお前に付きっきりの方がジュンミョンの為じゃないなーと思って」

「そんなこといいから早く食べろよ」

明日も教えてくれるんだ、ってちょっと嬉しかったのにやっぱりこの男はムカつく。

でも、ミンソクがきてくれたおかげで、食べたかったお肉食べれるからムカつくけど許してあげる。

さっきまで怒ってたけど、許してあげる。

……俺が教える、って言ってくれたから。

もし明日またうるさく言っても。

明日の分も許してあげる。

いっぱい食べてお腹もふくれて、露天風呂も入れたし、すっきり。

『…きれいだな、』

なんて雪景色をカメラに納める。

寒いなって肩をさすると、バサッとかけられる見覚えのある上着。

「そんな薄着で黄昏れてんなよ」

『ミンソクが風邪引くよ』

「いいから着てて」

『…ありがと』

ん、ってミンソクは私にあったかいコーヒーを渡す。

『ミンソクってさ』

『優しいのか優しくないのか分かんないよね』

「なんだそれ、優しいだろどう考えても」

『さっきもそう。結局スキーも教えてくれるし』

私の言葉に黙るミンソク。