リスタート【XM】 (ページ33)

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「…二度とスキーするなんて言うなよ」

あー疲れた、なんて不貞腐れてるミンソク。

『教える、って言ったのミンソクじゃん』

「教えてるのにちっとも上手になんないのどっちだよ」

『そんな風にいうならジュンミョンくんが代わろうか、って来たとき代わればよかったじゃん』

「…は？」

この感じ、絶対ミンソク怒ってる。

「そりゃそうか。

ジュンミョンに教えてもらった方がお前のためだったかもな、悪かったよ気が利かなくて。」

『なにその言い方。

別にそんなこと言ってないじゃない。』

代わろうか、ってジュンミョンくんが来たときミンソクがいいって思ってたの知らないくせに。

『…ミンソクのばか。もういい。』

こんなところまで来て言い合いなんてしたくないのに。

「どこ行くんだよ」

『どこでもいいでしょ！』

私は立ち上がってミンソクに背を向ける。

「滑れないんだから外には出るなよ」

あーもう、ほんとムカつく。

一瞬、出てやろうかって思ったけど、よくドラマであるスキー場で遭難するシーンが頭に浮かんで、

『…うるさい！部屋に戻る！』

ミンソクを睨みつけて、自分の部屋へと向かう。

『…ミンソクのばか。』

むかつくからささっと服着替えて、ご飯まで寝よう。

ベットに横になった私はすぐ眠りについた。

『や、やばい…！』

携帯をみて、時間を見て焦る。

集合時間から10分もすぎてる。

『もーみんそく起こしてよー』

って、さっき"ミンソクのばか"なんて言い放って睨み付けてその場を去ったことを思い出す。

慌てて下までさがると、当然に始まってる食事会。

ミンソクの姿を探すと、何人かの女の子に囲まれて楽しそうにしてる。

『…何が"俺は彼女要らない"よ。嬉しそうにしてるくせに。』

無性にモヤモヤするから、やけ食いしてやる。

こんな時は食べるしかない！って大量にご飯をお皿に盛り付ける。

「…ふっ」

『え？』

笑い声が聞こえて、パッと振り返る。

『じ、ジュンミョンくん、！』

自分のお皿を見て後悔する。

『いや、あの、普段はこんなにも食べないから！』

「たくさん食べる子、僕好きだよ」

それは盛りすぎたと思うけど、ってジュンミョンくんの笑顔に恥ずかしくなる。

「いっぱい練習したから疲れたんだね」

…恥ずかしすぎて、穴があったら入りたい。