リスタート【XM】 (ページ31)

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Minseuk side

「…余計なこと言うなよ」

「だってミンソクじれったいんだもん」

"言われなくても帰りますー！"なんて頬膨らませてドスドスうるさい足音を立てて帰っていったA。

「俺がいるだろ？って言えばいいのに」

そんなもんできたらとっくにやってる。

なんて、味の薄くなったアメリカーノを啜る。

「でもチャンスだと思うよ。合宿が。」

「新しい出会い無くすために同じバイト先紹介するくらい好きなんでしょ、Aちゃんのこと。」

「それか俺がAちゃんの彼氏になっちゃおうかなー」

「…そのピザにタバスコかけようか？」

「冗談だって。怖いなー」

同じ講義を受けてるジュンミョンに誘われたスキーサークル。

サッカー部もあるから迷ったけど、押しに負けて入ったサークルに、ジュンミョンをみて目をキラキラさせてるいかにも"恋に落ちました"って顔をしてたAに一目惚れした俺。

新人歓迎会のとき、隣に座ったAに「ジュンミョン彼女いるよ」ってなんともない感じでわざと伝えたら、あからさまに落ち込んでオレンジジュースを酒みたいに飲んでたAにバカみたいにときめいた。

それからAと仲良くなるのにそんな時間はかからなかった。

気づいたらAの隣で授業受けて、

Aと一緒に学食食べて、

時間が合えば一緒に映画を見に行って、

新たな出会いのためにバイトしよう！なんて意気込んでたAにバイト先まで紹介してた。

「ミンソクは不器用だよね、ほんとに」

自分でも思うくらいに。

「全部が遠回しっていうかさー？

でもよく見たらそれがAちゃんを思ってってこと、分かるけどね」

「ほんとにどっか行っちゃう前に捕まえないと。

それに案外可愛いよ？Aちゃん。」

そんなことミンソクが一番知ってるかーってピザを頬張るルハンの脛を蹴ってやった。

「っ…！いったいなぁ！」

可愛いって言うな。

そんなこと分かってるんだよ。、