リスタート【XM】 (ページ26)

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ヌナが一番辛いときに側にいて、

一緒にお酒を飲んで、

話を聞いて、慰めて、、それができれは十分だ、って本当に思ってた。、

でもいざヌナがヒョンと再会して、

お互い気持ちを再確認して、

"また一緒になれることになったよ"って、

幸せそうに報告されたとき、ヌナのこともヒョンのこともちょっぴり恨んだ。

だって、ヌナが辛い時に側にいて話を聞いて慰めるのも、

お酒を飲んで酔っ払ったヌナを迎えに行くのも、

楽しそうに笑うヌナの笑顔を見るのも＿＿＿＿

これからは俺の役目じゃなくなるって思ったら、すっごい苦しくなったから。

九年間、ずっとそばで見守ってたのは俺なのに、9年ぶりに現れたヒョンに一瞬で奪われちゃうんだもん。

俺の九年間を、ヒョンは一瞬で埋めつくしちゃうんだもん。

ヌナ、俺もたまには聞いてみてもいい？

たった一度でも、俺を男として見た事はある？

連絡しなかったら、俺のことを心配したりする？

ヌナの答えは「ノー」だろうね。

答えが分かってるから、俺はやっぱり聞きたくない。

ヌナ、正直に言うとね。

理由もなく突然電話を掛けたかったし、

ヌナの手をずっと握りたかったし、

ヌナをおぶって帰るときも、自分の家に連れ去りたいって何度も思った。

なにも気にせず俺の肩に寄りかかってくるヌナを抱き締めたいって何度も思った。

ヌナが頼りにする存在でいれれば、

泣きたくなったら慰めて欲しいって思う存在でいれれば、

泣いて泣いて、最後にヌナが笑ってくれるならそれでいいって思ってたけど、

正直に言うと、そんなの全部綺麗事でしかなかったんだ。

でも俺はヌナとこの関係が壊れることの方が怖くて、ずっとずっと、言えなかったんだ。

言わなかったんだよ。